第一三共 I-DXd/DS-7300用いた転移性の去勢抵抗性前立腺がんでグローバルP3試験 患者への投与開始
公開日時 2025/06/20 04:50
第一三共は6月19日、イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300、抗B7-H3抗体薬物複合体 ADC)の転移性の去勢抵抗性前立腺がん患者を対象としたグローバル第3相臨床試験(IDeate-Prostate01)で最初の患者への投与を開始したと発表した。同試験は、小細胞肺がん、食道扁平上皮がんに続いて3番目の第3相臨床試験となるもの。日本を含むアジア、欧州、北米、オセアニアにおいて約1440人の患者を登録する予定。
同試験は、1つまたは2つのアンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ホルモン療法)による前治療歴があり、治療中または治療後に病勢進行した転移性の去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とするもの。I-DXdの有効性および安全性を、ドセタキセル(化学療法)と比較して評価する。主要評価項目は全生存期間(OS)と画像診断に基づく無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目には客観的奏効率、最初の後治療の開始日または死亡までの期間、奏効期間、PSA(前立腺特異抗原)反応および安全性等が含まれる。
なお、同試験の開始は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022/2023)で発表したI-DXdの第1/2相臨床試験(IDeate-PanTumor01)における複数の前治療歴のある転移性の去勢抵抗性前立腺がん患者を対象としたサブグループ解析の結果に基づくもの。同社は、前立腺がん患者に新たな治療の選択肢を提供できるよう、I-DXdの開発を加速させるとしている。