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抗てんかん薬イーケプラ 自殺企図の副作用で添付文書改訂へ 関係学会「患者・家族に適切な説明」呼びかけ

公開日時 2013/06/06 05:03

厚労省医薬食品局は6月4日、新たな副作用が判明した医薬品10成分について「使用上の注意」の改訂指示通知を日本製薬団体連合会に発出し、その中で抗てんかん薬イーケプラ錠(一般名:レベチラセタム、製造販売:ユーシービージャパン、販売:大塚製薬)の副作用として「自殺企図、攻撃性」を「重大な副作用」に明記するよう求めた。医薬品医療機器総合機構の資料によると、過去3年で10例の因果関係が否定できない症例が確認された。改訂指示を受け日本てんかん学会、日本小児神経学会は同日、連名で医師向けに声明を発表し、「レベチラセタムがとりわけ危険な薬剤であるとの誤解が生じることがないよう、患者やその家族に対し、適切な説明を行うなど注意が必要」と呼びかけ、状態が安定している患者には服薬を継続することを求めた。

 
同省は、同剤の添付文書の使用上の注意の「重要な基本的注意」の項に「易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること」「患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること」と追記することを指示。
 
「重大な副作用」の項に「攻撃性、自殺企図」を明記したうえで「易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、患者の状態に十分注意し、これらの症状があらわれた場合には、徐々に減量し中止するなど適切な処置を行うこと」と記載することを求めた。
 
両学会の声明では、「抗てんかん薬使用に伴って精神症状が生じることがあるのは周知のこと」とし、精神および行動の障害を予防するためには、強力な抗てんかん薬の追加投与や変更は時間をかけて行うことを改めて強調。同剤の服用で状態が安定している患者が服薬をやめると発作など症状が悪化するおそれを指摘し、患者・家族への説明を求めた。
 
また、「一般に、抗てんかん薬の使用開始後や増量後には精神症状が発現する可能性を念頭において治療をすすめる必要があり、患者やその家族にはいつもと違う変化に十分注意し異常があれば主治医に相談するよう指導していくことが重要」だとした。
 
このような対応をすることを両学会は同日、日本てんかん協会に対する文書にも盛り込み、「患者さんやそのご家族もいつもと様子が違うなど気がかりな症状が見られた時は主治医にご相談ください」としている。
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