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ノバルティス 医師らへの12年度支払総額237億円 対売上7.3% 情報提供費で99億円

公開日時 2013/07/30 05:03

ノバルティス ファーマは7月29日、製薬企業から医師らへの資金提供内容を開示する透明性ガイドラインに基づき、2012年度(12年1月1日~12月31日)の支払い実績を同社ホームページ上で公表した。支払った総額は236億6800万円で、同社の12年度国内売上高3234億円に占める割合は約7.3%だった。最も支払いの多かった項目は、承認申請のために実施する治験費用を指す「臨床試験費」の60億9100万円で、これに次いで、自社品や医学・薬学に関連した講演会・研究会や一般向け疾患啓発セミナーを指す「講演会(研究会)費」の52億8000万円だった。

 

今回の資金提供内容の情報開示は今月17日に公開したファイザーに続く2社目となる。透明性ガイドラインは大きく5項目で構成するが、細目の会計処理では各社で若干の違いがあるとされる。その上で、支払総額でほぼ同額だったファイザー(約240億円)の公開内容と単純比較してみると、「研究費開発費等」はファイザーが20億円近く多いが、「学術研究助成費」は両社ほぼ同額、「原稿執筆料等」「情報提供関連費」「その他費用」ではそれぞれ約4億円、約11億円、約7億円、ノバルティスが多かった。

 

ノバルティスの12年度支払い実績を見てみる。研究開発費等は89億7600万円で、その7割近くを臨床試験費が占める。学術研究助成費は21億4100万円で、内訳は奨学寄附金13億8800万円、一般寄附金4億2200万円、学会等寄附金1億600万円、学会等共済費2億2500万円――だった。同日に行われたディオバン問題に関する記者会見の中で、同社は医療機関への助成目的をより透明化する目的で、奨学寄附金から委託研究に移行させていく意向を明らかにしており、来年度以降の動向が注目される。

 

原稿執筆料等は15億5800万円で、講演会・研究会の講演者や座長などへの謝礼を指す「謝金」が14億1000万円で、全体の9割を占めた。謝金を支払った件数は1万9015件だった。

 

情報提供関連費は99億1100万円で、内訳は講演会(研究会)費が52億8000万円、MRが行う自社品説明会に関わる費用を指す「説明会費」が15億3400万円、医学・薬学などに関連する文献の情報提供や資材に関わる費用を指す「医学・薬学関連文献等提供費」が30億9700万円だった。講演会費や説明会費はファイザーとほぼ同額だが、医学・薬学関連文献等提供費がファイザーの倍近くとなっている。

 

社会的儀礼としての接遇費や、MR活動に伴う飲食費、慶弔費などを指す「その他費用」は10億8200万円だった。

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