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中国の薬業界賄賂事件 EU商工会議所が公平性を問題視

公開日時 2013/09/10 03:50

中国における英グラクソスミスクライン(GSK)現地事務所が関与したとされる賄賂事件は、捜査当局が、米イーライリリー、英アストラゼネカ、デンマークノボノルディスクなど他の外資系企業にも訪問、拡大の兆しかと注目されているなか、在中国EU商工会議所(EUCC)幹部が、中国企業が捜査の対象にならないのは不公平であるとの疑念の声を上げた。米ロイター通信が9月5日北京電として報じた。


EUCCのBruno Gensburger中国医薬品実務者グループ議長は、5日の記者会見で、捜査を受けた外国企業はすべてグローバルな標準作業手順書(SOP)をもっていたが、中国におけるビジネス遂行上全体として問題があったとしながらも、「SOPに最も厳しい外国企業が最も多く捜査を受け、差別されるというのにはやや不公平感を感じる。私の知る限りでは、中国企業は1社も捜査を受けていない」と不満を洩らした。


同議長は、さらに、クリーンな環境でビジネスの遂行を望むとしたうえで、「問題は、この一連の捜査が一定の企業のみを脅し、特別な環境を作ろうとしていることだが、それでは何の解決にもならない」と中国当局の現在の対応を批判した。


EUCCのDavid Cucino会長は、賄賂案件が法に従って取り扱われ、バランスよく国内企業の腐敗にも焦点があてられるなら、欧州の企業は満足すると話したうえで、「我々は腐敗があった事実から目を背ける必要はない。欧州の企業はすべて腐敗撲滅の取り締まりが進んでいることに関心をもっている」と当局に対する公平な腐敗取り締まりを期待した。


今回の腐敗行為取り締まりの背景には、高薬価の医薬品が狙い撃ちされたとの見方があるが、多数の中国の患者は、国産品には多数の偽造医薬品が流通しているために、高薬価でも海外製品を求める傾向があるとも伝えられる。


同会長は、中国には法があると同時にガイドラインが多数存在するが、ガイドラインが法をどのように施行すべきかが明確になっていないと法律面での不備も指摘した。中国外務部のHong Lei報道官は、EUCCの見解について尋ねられ、中国は外資が投資しやすいような環境整備に関与してきたとしたうえで、「同時に、我々は、関連企業が中国で業務を展開するなら中国の法規制を尊重することを望む」とコメントした。


 

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