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MSD 15年末までに200人削減 全従業員の5%

公開日時 2013/12/02 03:51

MSDのトニー・アルバレズ社長(写真右)は11月29日、都内で開催した事業説明会で、2015年末までに全従業員4300人の5%にあたる200人を削減する方針を明らかにした。先月、MSDの親会社である米メルクは、主力品シングレアの特許切れの影響などから追加の人員削減計画を発表。当初の計画と合わせて全従業員の約20%にあたる1万6000人を削減するとしていた。日本は経営資源を集中する「優先市場」に位置付けており、グローバル全体で見ると削減幅は抑制的だったが、後発品の浸透が加速する市場環境などを受けて、事業構造の適正化を図っていく。削減対象など詳細は非開示。

 

同社長は、会見の中で今後の事業展開についても説明した。アステラス製薬が申請中で14年中の発売が見込まれる2型糖尿病向けのSGLT2阻害薬スーグラ(一般名:イプラグリフロジン)を共同販促するほか、週1回投与タイプのDPP-4阻害薬omarigliptin(開発コード:MK-3102)がフェーズ3の段階にある。同社の主力品であるDPP-4阻害薬ジャヌビア(シタグリプチン)に加えてSGLT2阻害薬を手掛ける意義として、同社長は「多くの場合に併用が必要となる糖尿病の治療において、より貢献していくことができる」と期待感を示した。一方、糖尿病領域の競合が激化している中での人員削減計画について、「販売戦略に影響をもたらさないように適正に進めていく」と述べた。

 

◎ガーダシルは1ー9月期で前年比49.6%減

 

国内市場における同社製品の13年1月から9月までの前年同期比が公表された。この中で、子宮頸がんなどの予防ワクチンであるガーダシル(4価HPVワクチン)が、49.6%減(薬価ベース)だったことが明らかにされた。この6月に国から積極的勧奨を差し控えられた影響によるもので、アルバレズ社長は、引き続き厚労省への情報提供を尽くしていく姿勢を示した。医薬品については、主力品のDPP-4阻害薬ジャヌビアや喘息治療薬シングレア、脂質異常症治療薬ゼチーアがいずれも伸長した(順に13.7%増、7.8%増、10.9%増)。 

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