PhRMA 新会長にメルクのFrazierCEO「ヘルスケアシステム構築に向けた政策的環境形成を」
公開日時 2015/04/23 03:50
米国製薬工業協会(PhRMA)は、4月16日に開催した理事会で新会長に米メルクのKenneth C Frazier CEOを選出した。Ian C Reed会長(米ファイザー会長兼CEO)の後任となる。
Ken Frazier新会長は、1992年にメルクに入社後、要職を歴任。2011年から会長兼CEOを務めている。メルク入社前は、フィラデルフィアの法律事務所Drinker Biddle & Reathの共同経営者だった。同氏は、ペンシルベニア州立大学で学士取得、ハーバード法科大学院で法学博士号を取得した。
Frazier新会長は、「最も緊急を要しかつ困難な医学的課題に挑戦する上で、有意義な治療法にシフトしていくことが迫られている」と現状を分析した。その上で、「我々は、持続可能な価値主導のヘルスケアシステムを構築することに役立つ政策的環境を形成しなければならない」とヘルスケアシステム改善への意欲を示した。
同日の理事会ではまた、PhRMA理事会議長にGeorge A Scangos氏(米バイオジェンCEO)、理事会財務担当にJoaquin Duato氏(ジョンソン・エンド・ジョンソン医薬品部門ワールドワイド会長)がそれぞれ選出された。さらにJohn J Castellani理事長兼CEOが、2016年1月1日付で退任することも発表された。
John J Castellani理事長兼CEOは、「PhRMAはKen Frazier氏を会長として歓迎する。また、Ian Reed会長の昨年における価値ある貢献に感謝したい。PhRMAメンバーの各会社が、生命を脅かす疾患と闘うために革新的かつ標的薬剤の研究・開発にこれほど投資をしたことはない。Kenのバイオ・医薬品業界での実績ある能力と経験は、我々の組織とメンバー会社にとって素晴らしい財産となるだろう」とコメントした。
PhRMAの会長は、メンバー会社幹部が1年ごとに持ち回りで担当している。Castellani理事長兼CEOの後任はまだ決まっていない模様だ。