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関節リウマチ治療薬・シムジア「早期からの投与で関節破壊進行抑制効果」 北大・渥美教授

公開日時 2015/06/04 03:50

北海道大学大学院医学研究科免疫・代謝内科学分野の渥美達也教授は6月3日、アステラス製薬とユーシービージャパン共催のプレスセミナーで講演し、TNFα阻害薬・シムジア(一般名:セルトリズマブ ペゴル)について、関節リウマチ(RA)患者において「MTX併用下で早期から投与することで、関節破壊の進展抑制に有用」との見解を示した。同剤はこれまで、適応は、“既存治療で効果不十分な”症例に限られていたが、5月に、「関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」の適応を取得している。


RAの治療は、“アンカードラッグ”とも呼ばれるMTXが柱で、TNFα阻害薬は、MTXで効果不十分な患者で治療選択肢となっている。今回の適応を踏まえ、早期からMTX併用下でシムジアを投与する患者像について、渥美氏は、抗CCP抗体高値、リウマトイド因子(RF)陽性など関節破壊の進行が予測され、かつ「関節破壊が患者の人生そのものに大きな影響を与える方は、早期の投与も適応と考える」と説明した。渥美氏は、医療経済の観点からも「すべての患者が投与の対象になるわけではない」と断った上で、「治療の目標は、社会生活を現在も将来することが重要だと思っている」と強調。関節破壊が社会生活に大きな影響を与える可能性がある患者については、早期から積極的な治療を行うことが有用との考えを示した。


自身の経験としては、歯科医師に早期から投与したと振り返り、「手が機能を損なうと大きな障害になる。疾患活動性も高く、抗CCP抗体高値で、リウマトイド因子もあったことから、この治療が適していると判断した」と解説した。


関節破壊については、「最初の2年間で大きく進む。その時期にしっかり治療することが重要」との考えも表明。関節破壊の進行が抑制できた時点で、減量や休薬なども含めた治療戦略を立案することも可能になるとの考えを示した。


◎C-OPERA ニューモシスティスジロヴェシ肺炎など感染症には留意を


同剤の効能追加の根拠となった臨床第3相試験「C-OPERA」は、MTX未治療で、抗CCP抗体高値など予後不良因子をもつ早期関節リウマチ(RA)患者316例を対象に、MTX併用下でのシムジアの有効性をMTX単剤と比較した。主要評価項目は、関節破壊の進行抑制効果。試験は、罹病期間が短い発症直後の患者(シムジア群:平均4.0か月、MTX単剤群:平均4.3か月)を対象にしている点や、MTXを最大用量である16mgまで投与可能としている点が特徴となっている。投与開始52週時点では、関節破壊の進行が認められなかった症例は、MTX単剤群の70.7%に対し、シムジア群では82.9%とシムジアの有効性が示されている。一方、安全性については、重篤な有害事象の発生率は、シムジア群8.2%(13例)、MTX単剤群8.9%(14例)で、ニューモシスティスジロヴェシ肺炎は3例、2例報告されている。渥美氏は安全性について、シムジア併用による「重篤な副作用は増えた印象はなかったが、早期の関節リウマチといえども、治療にあたっては細心の注意が必要」との考えを示した。
 

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