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シャイアー 320億ドルでバクスアルタを買収 2020年までに売上200億ドル以上に

公開日時 2016/01/14 03:50

アイルランド・シャイアーと米バクスアルタは1月11日、シャイアーがバクスアルタを320億ドルで買収することに合意したと発表した。買収額は約320億ドル(約3超7846億円)。両者ともに希少疾患治療薬をパイプラインに多くもち、統合により、シャイアーは希少疾患領域でのトップ企業となる。シャイアーのFlemming Ornskov CEOは、パイプラインが拡充されることに期待感を示し、「2020年までには売上は200億ドル(約2兆3655億円)以上に成長する」と意気込みをみせた。

両社の合意によると、バクスアルタの株主は、バクスアルタ株1株につき18ドルとシャイアーのADS(米国預託株式)0.1482株を受け取ることができる。これは、2016年1月8日のシャイアーのADR終値で計算するとバクサルタ株1株当たり45.57ドルに相当する。このため、買収総額は約320億ドルとなる。1月8日のシャイアーのADR終値は、シャイアーが初めてバクスアルタの買収オファーを公表した前日である2015年8月3日の株価よりも約37.5%のプレミアムが付いた格好だ。

バクスアルタは、昨年8月のシャイアーによる買収オファーを受けたが、オファー額に不満を示して拒否しており、約5カ月にわたり交渉を続けてきた。買収手続きの完了を2016年半ばの見通し。

両社とも希少疾患をパイプラインに数多くもち、シャイアーは、神経科学、リソソーム蓄積症、消化器/内分泌、遺伝性血管浮腫などを専門とし、バクスアルタは血液、免疫領域、腫瘍を専門としている。

シャイアーのFlemming Ornskov CEOは、統合により「我々のパイプラインは拡大し、そのプレゼンスは100か国以上になり、2020年までには売上は200億ドル以上に成長する」と意気込みをみせた。

バクスアルタの Ludwig N Hantson CEOは、「今回の統合は、バクスアルタの株主にとっては、強い成長の展望を持つ、希少疾病における世界的リーダーの実質的な価値を受け取れる、比類のない機会を示すもの」と株主へのメリットを述べた。その上で、「我々は、シャイアーに強力なポートフォリオ、市場をリードする製品パイプライン、そして、高品質の製造能力および優秀な人材をもたらす」と強調した。

シャイアーは、統合による規模適正化や業務効率化、合理的業務モデルへの吸収、R&Dポートフォリオの最適化などで、今後3年間で1年当たり5億ドル以上の経費節減が見込めるとしている。

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