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16年度診療報酬改定 かかりつけ薬剤師指導料など新設 チェーン薬局に厳しいとの見方も

公開日時 2016/01/28 03:51

厚生労働省は1月27日、中医協総会に焦点となっていた調剤報酬の個別項目として、患者の服薬管理を一元的・継続的に管理する薬剤師を評価する“かかりつけ薬剤師指導料”、“かかりつけ薬剤師包括管理料”を新設することを示した。地域包括ケアに向けた医療提供体制の整備が進められる中で、患者、国民に選択される薬剤師のあるべき姿が明確に示された格好だが、薬剤師の勤務経験年数の要件化などをめぐり、算定要件をクリアすることの難しさを指摘する声がすでにあがっている。調剤基本料についても、処方せん回数、集中率による特例引下げに加え、大手調剤チェーンや妥結率が5割に満たない場合で引き下げられる。引下げを受けた場合は、基準調剤加算も取得できず、経営的には少なからず影響があるとみられる。改定の影響は、地域に密着した個店では比較的影響が少ない一方で、大手調剤チェーンなどはかなりの影響を受けることとなりそうだ。

◎かかりつけ薬剤師 勤務年数や地域での医療活動も要件に

かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料は、患者自らが選択した薬剤師が服薬管理を行うことを評価する点数だ。指導料が出来高算定なのに対し、管理料はかかりつけ医の評価で、地域包括診療料、地域包括診療加算を算定する患者が対象で、調剤料、薬学管理料などが包括化される。ただし、▽時間外等加算、夜間・休日等加算、▽在宅医療にかかわる点数、▽薬剤料、▽特定保健医療材料料―は包括範囲から除外される。高血圧など生活習慣病などを複数合併する患者が対象であることから、減薬などの提案を行うことも算定要件とした。

いずれの点数も、ひとりの患者に対しひとりの保険薬剤師のみがかかりつけ薬剤師として算定できる仕組みで、これにより、健康食品やOTCなども含めた服用薬の一元的・継続的管理を推進したい考えだ。

かかりつけ薬剤師となるにはまず、患者から選ばれ、署名付きの同意書を得ることが必要になる。かかりつけ薬剤師の氏名、勤務先はお薬手帳に記載し、周囲の保険薬局、医療機関と情報共有することも求められる。指導料を算定できる保険薬剤師の要件については、①薬剤師としての勤務年数、同一の保険薬局の勤務時間と勤務年数、②薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度などの研修認定取得、③地域行政機関や関係団体主催の講演会や研修会などへの参加、講演会の実績など、医療にかかわる地域活動への参画―をあげた。

◎調剤基本料 調剤チェーン、妥結率で6段階に

調剤基本料は、現行の特例に加え、調剤チェーンによる引下げが新設。さらにこの3段階に加え、妥結率が50%に満たなければさらに点数が引き下げられ、いわば調剤基本料は6段階にわけられることになる。

同一法人グループ内の処方せん回数が数万回を超える法人グループに属する保険薬局については、▽特定の医療機関からの処方せんの集中率が高い、▽医療モールなど特定の保険医療機関と不動産の賃貸関係がある―が引下げの対象となる。同一法人については、同一資本であることを前提に分社化などにも対応する考えで、詳細な要件については現在検討が進められている。特例についても現行の範囲から拡大される。

ただし、引下げの対象であっても、▽かかりつけ薬剤師指導料、▽かかりつけ薬剤師包括管理料、▽重複投薬・相互作用防止加算、▽在宅患者訪問薬剤管理指導料-のいずれかを算定し、かかりつけ機能を発揮している場合は、除外される。大型門前薬局でかかりつけ薬局機能を果たさない保険薬局は、新設の「特別調剤基本料」を算定することとなり、調剤基本料が最も低くなる。なお、24時間開局は引下げの要件から外れた。

◎基準調剤加算 特例やGE比率低い保険薬局は算定できず


基準調剤加算については、これまでの2段階から1段階に統合。特例や調剤チェーンなどで引下げを受けていない保険薬局のみ算定できることになる。また、特定の保険医療機関からの処方せん集中率が高く、後発医薬品の調剤比率が低い保険薬局では算定できなくなる。


◎保険薬局“改革元年” 支払側・幸野委員「患者本位の薬局に転換を」



この日の中医協で支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、調剤報酬の内容を評価した上で、「量的に進んできた医薬分業が質に転換する。保険薬局にとって“改革元年”とも言われている。患者本位の薬局に転換していただきたい。かなり厳しい面もあるが、ポジティブにとらえて、質の改革に取り組んでほしい」と述べた。


診療側の安部好弘委員(日本薬剤師会常務理事)は本誌取材に対し、規制改革会議や政府が閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針2015(骨太方針)で医薬分業の抜本的な見直しが迫られたことを重く受け止めたうえで、「地域に根差した薬局を評価する点数だ」との見方を示した。現在はクリアする薬局が少ないのではないかとの見方もあるが、薬剤服用歴管理指導料を例にあげ、目指すべき姿に保険薬局が進んできたと指摘。今後患者に選ばれる保険薬局を普及させることに尽力する姿勢を示した。
 

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