米国ジョンソン・エンド・ジョンソン（J＆J）はこのほど、東京大学との間で、理系女子学生の活躍推進を目的としたプログラムを支援する契約を締結したと日本法人を通じて発表した。契約対象のプログラムは２つで、ひとつは東大の理系学部に所属する女子学生を対象にした「“RIKEJO” Initiative」賞の新設。受賞者に贈られる海外研修旅行では、J&Jが女性リーダーとの交流や最先端の研究施設の視察などの機会を設ける予定だ。もうひとつはJ＆Jと東大が協働して、女子中高生を対象に、東大理系学部の魅力や卒業後の理系キャリアなどの情報を提供する。

「女性には理系分野で成功する潜在力があることを、より多くの女性に理解してもらう」ということを啓発したいJ&Jと、女性の理系進学に力を入れる東大のそれぞれの思惑が一致した。J&Jは、世界中の理系分野におけるダイバーシティの推進、女性リーダーの能力開発の加速を目的に世界の学術機関とパートナーシップを結んでおり、理系分野を専攻する女性を増員するための取り組みや、女性研究者の活躍を支援している。現在のパートナーは、東大のほか、NCWIT (National Center for Women and Information Technology)、カリフォルニア工科大学、マサセーチューセッツ工科大学など10機関に及ぶ。

東大とともに実施する「”RIKEJO” Initiative」賞の対象は、理学部、工学部、医学部、薬学部、農学部の５学部の女子学生。選考基準など詳細の準備が整い次第、早々に募集を開始し、2016年度内には受賞者の研修旅行が実施される見込みという。