武田薬品 2型糖尿病薬ネシーナとメトホルミンの合剤「イニシンク配合錠」を新発売
公開日時 2016/11/30 03:51
武田薬品は11月29日、2型糖尿病治療薬のネシーナ(一般名:アログリプチン安息香酸塩)とメトホルミンとの合剤の「イニシンク配合錠」を同日に新発売したと発表した。DPP-4阻害薬のアログリプチン25mgと、ビグアナイド(BG)薬のメトホルミン500mgを含有し、1日1回1錠を食直前か食後に経口投与して用いる。DPP-4阻害薬とBG薬との配合剤の1日1回投与タイプは国内初となる。
最近登場している配合剤の多くは、発売当初から14日投与制限の対象外となっているが、イニシンクは他の新薬と同様、14日投与制限がかかる。これは含有するメトホルミンの単剤の用法・用量が1日2~3回投与で、イニシンクの1日1回投与と異なることが理由となる。
イニシンクの薬価は1錠174.20円(=1日薬価)。なお、イニシンクに対応する先発医薬品単剤2剤(ネシーナ錠25mg、メトグルコ錠250mg2錠)の合計1日薬価は194.00円で、配合錠の方が割安となる。
同社取締役でジャパンファーマビジネスユニットプレジデントの岩﨑真人氏は、イニシンクの新発売にあたり、「2型糖尿病の病態と治療は複雑で、患者さんのニーズや治療の選択肢も多様化している」としたうえで、「昨年週1回投与のDPP-4阻害薬ザファテックを発売したが、今回新たに発売したイニシンク配合錠も新たな治療の選択肢としてお役立ていただけるよう、適正な情報活動に努めていく」とコメントしている。