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新薬11製品が薬価収載へ MSDのキイトルーダも

公開日時 2017/02/09 03:52

厚労省の中医協・総会は2月6日、新薬11製品(11成分17品目)を薬価収載することを決めた。同省は2月15日の収載を予定する。この中で、抗PD-1抗体で悪性黒色腫、非小細胞肺がんの治療薬として承認されていたMSDのキイトルーダ点滴静注(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))も収載されることになり、類薬の抗PD-1抗体オプジーボ(小野薬品)の一日薬価に合わせて薬価算定した。市場予測は、ピーク時を4年後として販売金額544億円としている。同日の総会では、キイトルーダのコンパニオン診断薬の保険適用も決まった。

収載される製品は以下のとおり(カッコ内は成分名と薬価収載希望会社)

キイトルーダ点滴静注20mg、同100mg(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD)

薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(注射薬)
効能・効果:「PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」「根治切除不能な悪性黒色腫」
薬価:
20mg0.8mL1瓶 8万4488円
100mg4mL1瓶 41万541円 (1日薬価:3万9099円)
市場予測(ピーク時4年後):投与患者数7.3千人、販売金額544億円
加算なし
 
同剤はがん免疫療法薬で、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体と呼ばれるもの。進行・再発のNSCLCに対しては、類薬のオプジーボと異なり、キイトルーダはEGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性、腫瘍組織においてPD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合が50%以上(PD-L1陽性(≧50%))の場合、一次治療で使える。キイトルーダは体重によらず固定用量で用いる。

キイトルーダの使用にはPD-L1検査が必須。そのためのコンパニオン診断薬としてアジレント・テクノロジーのPD-L1IHC22C3pharmDX「ダコ」が16年11月25日に承認され、2月8日の中医協総会で保険適用が認められた。キイトルーダは最適使用推進ガイドラインに基づき、施設要件、患者要件に沿った投与が求められる。同ガイドラインは2月14日に発出予定。なお、キイトルーダはMSDと大鵬薬品が共同販促する。
 
テクフィデラカプセル120mg、同カプセル240mg(フマル酸ジメチル、バイオジェン・ジャパン)
薬効分類:119 その他の中枢神経系用薬(内用薬)
効能・効果:「多発性硬化症の再発予防及び身体的障害の進行抑制」
薬価:
120㎎1カプセル 2037.20円
240㎎1カプセル 4074.40円(1日薬価:8148.80円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数3.5千人、販売金額76億円
加算なし
 
リンゼス錠0.25mg(リナクロチド、アステラス製薬)
薬効分類:239 その他の消化器官用薬(内用薬)
効能・効果:「便秘型過敏性腸症候群」
薬価:0.25mg1錠 92.40円(原価計算方式で算定)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数17万人、販売金額29億円
加算なし
 
類似の効能・効果を有する、トリメブチンマレイン酸塩、ポリカルボフィルカルシウムは薬価収載後10年以上、後発医薬品が収載されていることなどから、総合的に類似の効能・効果、薬理作用をもつ新薬算定最類似薬はないと判断し、原価計算方式で算定したと説明している。
 
同剤はグアニル酸シクラーゼC受容体作動薬。腸粘膜上皮細胞に発現しているグアニル酸シクラーゼ受容体に局所的に結合し、同受容体を活性化することで腸管分泌及び腸管輸送能を促進し、加えて内臓痛覚過敏を改善する。
 
ヤーズフレックス配合錠(ドロスピレノン/エチニルエストラジオール ベータデクス、バイエル薬品)
薬効分類:248 混合ホルモン剤(内用薬)
効能・効果:「子宮内膜症に伴う疼痛の改善、月経困難症」
薬価:1錠 275.00円(1日薬価:266.10円)
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数7.4万人、販売金額66億円
有用性加算II(A=5%):加算理由「月経困難症を対象とした国内第3相臨床試験において、主要評価項目の『評価期間中(140日間)における月経痛を伴う日数』について、比較薬の28日周期法群に比べ本剤の最大124日周期法群の優越性が検証されている。一方、比較薬と組成が同一であり、投与方法の変更を検証したものであること、非臨床試験などを実施していないことを踏まえて、加算率は5%が妥当であると判断した」。
 
既存のヤーズ配合錠と配合成分と含有量は同じ。違いは、ヤーズ配合錠は実薬24錠とプラセボ4錠からなる計28錠を1シートに包装した薬剤なのに対し、ヤーズフレックス配合錠は実薬28錠を1シートに包装した薬剤。120日連続投与(その後4日休薬)を可能にし、NSAIDsで管理できない子宮内膜症に伴う疼痛に対して、長期投与できる新たな選択肢と位置付ける。14日処方制限は設けない。
 
オテズラ錠10mg、同錠20mg、同錠30mg(アプレミラスト、セルジーン)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:「局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬」
薬価:
10㎎1錠 324.20円
20㎎1錠 648.40円
30㎎1錠 972.60円 (1日薬価:1945.20円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数1.6万人、販売金額75億円
加算なし
 
乾癬の経口剤は25年ぶりという。局所療法で不十分な乾癬に対する全身療法の選択肢の一つ。有効成分のアプレミラストは、サリドマイドやポマリドミド等の化学構造を構成しているフタルイミド基を含む化合物。同剤は承認審査において提出された非臨床試験及び臨床試験で催奇形性は認められていない。しかし、非臨床試験において胚・胎児毒性を有することが示されており、妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌。
 
ジメンシー配合錠(ダクラタスビル塩酸塩/アスナプレビル/ベクラブビル塩酸塩、ブリストル・マイヤーズスクイブ)
薬効分類:625 抗ウイルス剤(内用薬)
効能・効果:「セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」
薬価:1錠 1万1528.80円(1日薬価:4万6115.20円)
市場予測(ピーク時2年後):投与患者数2.0千人、販売金額72億円
加算なし
 
3成分配合のC型肝炎治療薬。1回2錠を1日2回食後に経口投与。投与期間は12週間。有効成分のベクラブビルは国内未承認。ダクラタスビルは国内製品名ダクルインザ、アスナプレビルは同スンベプラ。
 
ベムリディ錠25mg(テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、ギリアド・サイエンシズ)
薬効分類:625 抗ウイルス剤(内用薬)
効能・効果:「B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制」
薬価:25mg1錠 996.50円(1日薬価:996.50円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数6.3万人、販売金額228億円
加算なし
 
同剤の成分はテノホビルの経口プロドラッグ。既承認のテノホビルの経口プロドラッグであるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF、日本では「テノゼット錠」としてGSKが販売)と同様の効果を、TDFの10分の1以下の用量で示すことが確認され、TDFの特徴的な有害事象として知られる腎機能障害や骨密度の低下の軽減も期待されている。1日1回経口投与で用いる。
 
リアメット配合錠(アルテメテル/ルメファントリン、ノバルティスファーマ)
薬効分類:641 抗原虫剤(内用薬)
効能・効果:「マラリア」
薬価:1錠 242.30円(1日薬価:1938.40円)
市場予測(ピーク時2年後):投与患者数15人、販売金額8.7万円
加算なし
 
これまで熱帯病治療薬研究班に所属する医療機関にて使用されてきたが、同研究班から厚労省に開発要望があり、同省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を経て開発要請されていた品目。
 
オビドレル皮下注シリンジ250μg(コリオゴナドトロピンアルファ(遺伝子組換え)、メルクセローノ)
薬効分類:241 脳下垂体ホルモン剤(注射薬)
効能・効果:「視床下部-下垂体機能障害に伴う無排卵又は希発排卵における排卵誘発及び黄体化」「生殖補助医療における卵胞成熟及び黄体化」。前段の「視床下部-」のみ保険適用の対象となる。
薬価:250μg0.5mL1筒 2910円(1日薬価:2910円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数4.7万人、販売金額1.4億円
加算なし
 
日本では、ヒト尿由来絨毛性性腺刺激ホルモン(u-hCG)製剤が無排卵症などの効能・効果で30年以上使用されている。今回は遺伝子組換えhCG(r-hCG)製剤であり、安定的に供給できるといった利点がある。
 
モゾビル皮下注24mg(プレリキサホル、サノフィ)
薬効分類:339 その他の血液・体液用薬(注射薬)
効能・効果:「自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員促進」
薬価:24mg1.2mL1瓶 58万1972円(原価計算方式で算定)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数700人、販売金額9.2億円
平均的な営業利益率(14.6%)×125%=18.3% 加算理由:「本剤投与により、目標細胞数が採取可能となり自家末梢血幹細胞移植が可能となる患者が増加すること、採取に必要なアフェレーシス回数の減少が示されていること、希少疾病用医薬品に指定されていること、適応対象に対する新たな医薬品が長期間収載されていなかった状況等を考慮し、平均的な営業利益率の+25%が妥当」
 
血液がん治療では抗がん剤を用いた大量化学療法が実施されることがあり、その場合、副作用として、血液を作り出す骨髄の機能が抑制されるため、治療後の造血機能及び免疫機能の回復が必要になる。そのため、血液を作るもとになる患者自身の造血幹細胞を事前に採取し、大量化学療法後に患者の体に戻す自家移植が行われる。
 
しかし、一部の患者では十分量の造血幹細胞を得られず、結果として移植を断念せざるを得ない場合がある。また、十分量の造血幹細胞を収集するのに1日数時間、連日行う必要があり、患者の負担も大きい。同剤は造血幹細胞を骨髄から末梢血へ循環させる「動員」を促進させる働きを持ち、造血幹細胞採取の回数の減少と採取率を向上させる。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請品目。
 
パーサビブ静注透析用2.5mg、同5mg、同10mg(エテルカルセチド塩酸塩、小野薬品)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(注射薬)
効能・効果:「血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」
薬価:
2.5mg2mL1瓶 873円
5mg2mL1瓶 1283円(1日薬価:1650円)
10mg2mL1瓶 1885円
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数3.3万人、販売金額63億円
加算なし
 
副甲状腺にあるカルシウム受容体に作用して、副甲状腺ホルモンの過剰な分泌を抑制し、血中のリン値及びカルシウム値を低下させる。同種同効の類薬に経口投与のレグパラ錠があるのに対し、パーサビブ静注は透析ルートから投与できるのが特徴。
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