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GSK・菊池社長 上位10社平均を上回る成長率目指す

公開日時 2017/12/06 03:50

グラクソ・スミスクライン(GSK)日本法人の菊池加奈子社長は12月5日、東京都内の本社内で4月の就任後初めての記者会見を行い、「2018年は薬価改定があり、その後も影響を受けることが想定されるが、GSKグループとして常に上位10社の平均を上回る高い成長率を確保したい」と表明した。最重点領域の呼吸器の新製品とともに、発売準備をしている抗体医薬として初の全身性エリテマトーデス治療薬ベンリスタで免疫・炎症領域に参入することなどにより、成長を確保する考えを示した。営業体制については今後もデジタルチャネルとの組み合わせにより展開していく姿勢を改めて示した。

菊池社長によると、日本での2017年1~9月期成長率は市場全体では平均マイナス2.4%、上位10社平均でプラス0.2%に対し、GSKグループはプラス3.7%だった(IQVIAデータ、薬価ベース)。気管支喘息などに用いるレルベアや重症の気管支喘息に用いるヌーカラなどが牽引したという。18年以降の成長率については「薬価制度改革で、薬価が下がるとみられる状況の中で、どのような成長率でいくのかは、改革の決定を待っているところ」と話した。

営業活動については「MRとしてやらなければならないことは、適切な薬剤を、正しい情報と共にお届けするということ。本来のMRのあり方で取り組んでいくことで結果はついてくる。業績も2017年は順調に推移している。現場が頑張ってくれたところだと思っている。何をすべきなのか、ベースの部分に立ち返って取り組んでいくことが大事」との考えを説明した。その上で、今後の営業体制については「今後のビジネスの状況に応じて営業部隊をどうしていくか決定していくことになると思う。GSKはデジタルの領域は積極的に行っている。MR、ノンMR、それぞれ適切な形で今後、営業部隊はどうしていくか決めていくことになろうと思っている」と述べたが、MR数については触れなかった。

新薬開発投資 80%は呼吸器、HIV・感染症、免疫・炎症、オンコロジーに 

菊池社長は、新薬開発投資について、80%は呼吸器、HIV・感染症、免疫・炎症、オンコロジーの4領域に行うと表明した。中でも呼吸器、HIV・感染症に優先的に投資する。呼吸器では、既存製薬の成分である、吸入ステロイド、抗コリン剤、β2受容体作動薬の3成分を配合したCOPD治療薬について承認申請準備段階(欧米承認済:海外名Trelegy Ellipta)にあるほか、抗HIV薬では、3剤併用が主流の中でドルテグラビル+リルピビリンの2剤併用の開発が進んでいる。申請時期のめどは明かしていない。

オンコロジー事業は、ノバルティスに譲渡した経緯があるが、エピジェネティクスやがん免疫療法、細胞・遺伝子治療といったGSKとして専門性のある領域の研究は継続しているという。その中で日本では18年にも新規の多発性骨髄腫治療薬の開発に着手する。B細胞成熟抗原(BCMA)モノクローナル抗体/抗体薬物複合体で、フェーズ1中間報告では難治性患者で奏効率67%。欧米では優先審査に指定されているという。オンコロジー領域はいずれも早期段階にあるといい「試験結果を見て会社としてどうしていくか決定していく」としている。

 
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