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米FDA 昇圧剤Giaprezaを承認

公開日時 2018/01/09 03:50

米食品医薬品局(FDA)は12月21日、敗血症性もしくはその他の血液分布異常性ショックによる低血圧に対する昇圧剤・Giapreza(アンジオテンシンII)を承認した。 同剤は、米La Jolla Pharmaceutical Company社(本社:米国・カリフォルニア州サンディエゴ)が製造する静脈注射剤で、FDAから優先審査の指定を受けていた。

同剤は、321例の患者を対象にプラセボ対照臨床試験を実施し、プラセボ群に比べ、有意に血圧を上昇させた。他の既存の昇圧剤に同剤が追加投与された場合でも効果的に血圧を上昇させた。重篤な副作用として、深部静脈血栓など動脈および静脈血栓など血栓症を起こす可能性が指摘されている。

La Jolla Pharmaceutical社のGeorge F Tidmarsh 社長兼CEOは、「敗血症性もしくはその他の血液分布異常性ショックによる低血圧に悩む多くの重篤な患者にこの治療選択肢を提供できることを楽しみにしている」と話した。同社は、米国内で今年3月に同剤を発売する計画で準備中。

血液分布異常性ショックは、血圧を極端に低下させ、脳、腎臓など重要な臓器に十分な血液を供給できず正常な機能を妨げ、重大な結果を招くため、緊急の昇圧措置が必要となる。

同社によると、血液分布異常性ショックは集中治療室に収容されている患者の約3分の1が罹患する。全米では年間に80万例に発生し、このうち約9割は敗血症性ショックと見られている。また、これらショック症状による低血圧30万例は既存の標準治療では十分な昇圧効果が得られないという。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のNorman Stockbridge心血管・腎臓製品部長は、「重要臓器へ十分な血液供給が維持できなくなるショック症状は、臓器不全や死亡を意味する。現在、利用できる治療法によって十分効果を示さない重篤な疾患の低血圧患者に対して新たな治療選択肢の必要性がある」と述べ、同剤の登場を歓迎した。

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