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国民全体へACP普及を 厚労省・検討会が人生の最終段階報告書案を大筋了承

公開日時 2018/03/26 03:50

厚労省の「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」は3月23日、報告書を大筋で了承した。報告書案では、人生の最終段階において本人が意思決定する際に、医療・介護従事者と繰り返し話し合う取り組み(アドバンス・ケア・プランニング=ACP)の重要性を強調。ACPを医療・介護現場だけでなく、国民一人ひとりの生活へ浸透させることの必要性を指摘した。医療・介護従事者の取り組みだけでなく、国や地方自治体が記念日の制定や学習サイトの開設などを通じて、広く普及啓発を図ることを提言している。

高齢化の進展に伴って、在宅医療・介護の需要は年々増加しており、2025年には100万人超になるとの見通しもある。一方で、ACPをめぐる医療・介護現場での取り組みや、地方自治体での情報提供などは十分浸透していないのが実状だ。現場救急搬送時に、本人の意思が確認できず、治療方法が選択できないケースの存在も課題となっている。こうした現状から報告書では、「一層の普及・啓発が必要」と指摘。①人生の最終段階における医療・ケアの在り方を自分ごととして考える時期にある人、②家族など支える立場の人、③本人や家族を支える医療・介護従事者、④国民全体―にわけ、普及啓発する内容や方法を明記した。

◎地方自治体や国もACP普及を

人生の最終段階にある本人に対しては、家族や親しい友人など信頼できる人や、かかりつけ医・看護師などと事前に繰り返し話し合う必要性を強調。選択する治療の内容に加えて、それを選択する理由や人生観、価値観を含めて十分コミュニケーションをとることが重要とした。本人が意思を伝えられない場合に備え、あらかじめ意思を推定する人を指名する必要性も指摘した。心身の変化に伴って、本人の意思が変化する可能性を踏まえ、話し合いの都度、新たな情報へと更新する必要性も盛り込んだ。こうした内容について、医療や介護従事者からの情報に加え、地方自治体がリーフレットの配布や市民セミナーの開催などを通じて普及啓発することを求めた。

医療・介護従事者に対しては、07年以来の改訂となった新たな「人生の最終段階における医療・ケアの決定のプロセスに関するガイドライン」をホームページや研修会を通じ、行政や関係学会・団体が普及する。ガイドラインはすでに公表されており、人生の最終段階にある本人が医師や看護師などでつくるチームと、あらかじめ治療方針を相談しておくことの必要性などが示されている。

これに加え、報告書では、広く国民にACPを普及する必要性を指摘。人生の最終段階の意思決定を本人が行う重要性や、自ら主体的に取り組む必要があることなどを普及啓発する。そのため、国に、記念日の指定や学習サイトの開設などを求めたほか、地方自治体や民間団体、教育機関にリーフレットの配布など積極的な情報提供を求めている。

◎厚労省・椎葉審議官「国民への普及啓発、人材育成に力」

厚生労働省の椎葉茂樹審議官は、「高齢化社会を迎えるなか、すべての人が自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるようにするために、医療やケアの質を高めていくことが重要だ。今回の方向性を踏まえて、本人の意思が尊重されるよう国民への啓発や、医療や看護に関する人材教育に一層力を入れたい」と述べた。 

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