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薬食審・第一部会 NBIの2型糖尿病治療薬トラディアンスの承認了承 DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤

公開日時 2018/07/30 03:51

厚労省の薬食審医薬品第一部会は7月27日、日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)が承認申請したDPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬を配合したトラディアンス配合錠について、新薬としての承認の可否を審議し、承認することを了承した。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

トラディアンス配合錠AP、同配合錠BP(エンパグリフロジン/リナグリプチン、日本ベーリンガーインゲルハイム):「2型糖尿病(ただし、エンパグリフロジン及びリナグリプチンの併用による治療が適切と判断される場合に限る)」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は残余(2022年12月25日まで)。
 
DPP-4阻害薬トラゼンタ錠(リナグリプチン)とSGLT2阻害薬ジャディアンス錠(エンパグリフロジン)を配合した製剤。配合量はリナグリプチン5mgに、AP錠はエンパグリフロジン10mg、BP錠はエンパグリフロジン25mg。第一選択薬としては用いず、患者の状態が安定し、いずれかの単剤治療で効果不十分な場合に用いる。
 
DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤は、田辺三菱製薬のカナリア(2017年9月発売)、MSDのスージャヌ(2018年5月発売)が承認されており、トラディアンスが承認されれば3製品目となる。海外では2018年5月現在、欧米など51か国で承認済。
 
ファブラザイムのバイオ後続品承認へ
 
【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
 
リンゼス錠0.25mg(リナクロチド、アステラス製薬):「慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)」を効能・効果に追加する新効能医薬品。再審査期間は残余(2024年12月18日まで)。
 
既存の便秘治療薬では長期連用による耐性や習慣性などが課題となっている。海外では2018年3月現在、同適応症で、米国など3か国で承認済。現在の効能・効果は「便秘型過敏性腸症候群」。
 
アガルシダーゼ ベータBS点滴静注5mg「JCR」、同点滴静注35mg「JCR」(アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え)[アガルシダーゼベータ後続1]、JCRファーマ):「ファブリー病」を効能・効果とするファブラザイム(サノフィ)のバイオ後続品。再審査期間なし。
先行品と同一の効能・効果、用法・用量。承認されれば初の国産の酵素補充療法薬となる。
 
 
帝人の痛風治療薬フェブリク 再審査期間を2年間延長 小児適応追加の試験実施で
 
この日の部会では、帝人ファーマのフェブリク錠について、疼痛・高尿酸血症に対する小児の用法・用量を新たに設定するための試験を行うことになったため、再審査期間(8年)を、2年間延長し2021年1月20日までとすることが報告された。同省は小児適応の開発促進を目的に、小児の用量設定等のための臨床試験を計画する場合、再審査期間を10年を超えない範囲で延長できるとの運用をしている。

イムラン錠、アザニン錠への自己免疫性肝炎の適応追加、公知申請を了承
 
部会では、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が妥当と判断されたイムラン錠、アザニン錠への自己免疫性肝炎の適応追加について公知申請を了承した。この時点で同適応に対し保険適用となった。
 
イムラン錠(アザチオプリン、アスペンジャパン)、アザニン錠(同、田辺三菱製薬):予定追加適応「自己免疫性肝炎」。
 
 
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