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新薬等17製品承認へ GSKのB型慢性肝炎治療薬・ヒブサーゴ皮下注など 薬事審・第二部会が了承

公開日時 2026/07/28 04:50
厚生労働省の薬事審議会・医薬品第二部会は7月27日、グラクソ・スミスクラインのB型慢性肝炎治療薬・ヒブサーゴ皮下注(一般名:ベピロビルセンナトリウム)など新薬10製品の承認の可否を審議し、承認を了承した。ヒブサーゴは、B型慢性肝炎治療の主流となっている核酸アナログ製剤とは異なる作用機序(ASO製剤)を持ち、既存薬に比べて有効性の大幅な改善が期待されることなどから先駆的医薬品に指定されている。核酸アナログ製剤と併用して使用する。

このほか審議され、承認が了承された中には、インスメッドの国内初の嚢胞性線維症(CF)以外の気管支拡張症である非嚢胞性線維症性気管支拡張症(NCFB)治療薬・ブリヌスプリ錠(ブレンソカチブ水和物)や、バイエル薬品のHER2遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん治療薬(1次治療を含む)・ヒアニュオ錠(セバベルチニブ水和物)などがある。

報告品目は7製品。アストラゼネカのがん免疫療法薬・イミフィンジについて、カルメット・ゲラン菌(BCG)膀胱内注入療法歴のない高リスクの筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)の効能追加が了承された。NMIBCの効能を持つ国内初のがん免疫療法薬となる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

ヒアニュオ錠10mg(セバベルチニブ水和物、バイエル薬品):「HER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

可逆的チロシンキナーゼ阻害薬。用法・用量は「通常、成人には1回20mgを1日2回食後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。

類似の作用機序を持つ医薬品にヘルネクシオス(ゾンゲルチニブ)がある。ヘルネクシオスは、国内で25年9月に「がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)」の適応で承認されている。ヒアニュオの効能・効果には、この「がん化学療法後に増悪した」の部分がなく、厚労省担当者は事後ブリーフィングで「1次治療も効能・効果に含む」と説明した。

海外では、26年4月時点において、化学療法歴のあるHER2遺伝子のチロシンキナーゼドメインに変異を有する切除不能な進行・再発のNSCLCに係る効能・効果にて、3つの国又は地域で承認されている。うち米国では、25年11月に迅速承認されている。

イネレクスゾ膀胱内システム225mg(ゲムシタビン塩酸塩、ヤンセンファーマ):「BCG膀胱内注入療法後に残存・再発した上皮内がんを有する高リスク筋層非浸潤性膀胱がん」を効能・効果とする新投与経路医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤・ゲムシタビンを膀胱内に局所送達できる膀胱内システム。外来において医療従事者が、同梱される膀胱内挿入用カテーテルを使用して膀胱に挿入できる。

用法・用量は「通常、成人には本剤1ユニット(ゲムシタビンとして225mg)の3週間の膀胱内留置を、最初の6カ月間は3週間間隔で最大8回まで、その後の18カ月間は12週間間隔で最大6回まで行う」。

効能・効果はエドスチラドリンと同じ。カルメット・ゲラン菌(BCG)膀胱内注入療法の再導入が適切でないと判断される高リスクの筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)患者に対しては、根治的な膀胱全摘除術が推奨されるが、侵襲性が高いことから、新たな膀胱温存療法が望まれている。

海外では、26年3月時点において、BCG不応性の上皮内がんを有する高リスクNMIBCに係る効能・効果で米国のみで承認されている。

オヌレグ錠150mg、同錠200mg(アザシチジン、ブリストル マイヤーズ スクイブ):「急性骨髄性白血病における維持療法」を効能・効果とする新投与経路医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

代謝拮抗薬・アザシチジンには、注射用製剤としてビダーザがあるが、オヌレグは経口剤。ビダーザの効能・効果は「骨髄異形成症候群(MDS)」と「急性骨髄性白血病(AML)」となっており、オヌレグ(AMLにおける維持療法)と違いがある。

オヌレグの用法・用量は「通常、成人には1日1回200mgを14日間連日経口投与した後、14日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する」。

海外では、26年3月時点において、AMLにおける寛解導入療法後の維持療法に係る効能・効果で50の国又は地域で承認されている。

リブタヨ点滴静注350mg(セミプリマブ(遺伝子組換え)、リジェネロン・ジャパン):「根治切除不能な進行・再発の有棘細胞がん及び再発高リスクの有棘細胞がんにおける術後補助療法」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

抗PD-1抗体。リブタヨにとって子宮頸がん、非小細胞肺がんに続く適応となる。有棘細胞がんの適応を持つ抗PD-1抗体としては2剤目、有棘細胞がんの術後補助療法を持つ抗PD-1抗体としては初めてとなる。

海外では、26年4月時点において、根治切除不能な進行・再発の有棘細胞がんに対して39の国又は地域、再発高リスクの有棘細胞がんにおける術後補助療法として31の国又は地域で承認されている。

オラデオ顆粒分包72mg、同顆粒分包96mg、同顆粒分包108mg、同顆粒分包132mg(ベロトラルスタット塩酸塩、オーファンパシフィック):「遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制」を効能・効果とし、小児用量を追加する新用量・剤形追加に係る医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は6年1日。

低分子の血漿カリクレイン阻害薬。オラデオカプセルが21年1月に「遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制」の適応で承認されており、成人及び12歳以上の小児の用法・用量が設定されている。今回、顆粒分包を剤形追加するとともに、12歳未満への用量を追加する。

用法・用量は、2歳以上12歳未満の小児に対して、体重に応じた用量を1日1回、食後又は食事とともに経口投与する。海外では、米国では25年12月に承認された。

ブリヌスプリ錠25mg(ブレンソカチブ水和物、インスメッド):「非嚢胞性線維症性気管支拡張症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

好中球性炎症を標的とするファーストインクラスのジペプチジルペプチダーゼ1(DPP1)阻害薬。国内初の嚢胞性線維症以外の原因による気管支拡張症の適応を持つ治療薬となる。

気管支拡張症は、気道の狭窄を特徴とする他の呼吸器疾患とは異なり、気道が不可逆的に拡張し、粘液や細菌の排出が困難となり、慢性的な炎症や感染を引き起こす。特徴的な症状として、咳嗽、喀痰の増加、呼吸困難、倦怠感などが悪化する増悪が頻繁に発生する。インスメッドによると、日本で約15万人が非嚢胞性線維症性気管支拡張症(NCFB)と診断されている。

用法・用量は「通常、成人及び12歳以上の小児には、25mgを1日1回経口投与する」。海外では、26年5月現在、欧米を含む30以上の国又は地域で承認されている。

▽①リンヴォック錠7.5mg、同錠15mg、②同内用液0.1%(1mg/mL)(ウパダシチニブ水和物、アッヴィ):「既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」を効能・効果とする新効能・新剤形・新用量医薬品。再審査期間は4年。

JAK阻害剤。内用液は新剤形。用法・用量は、2歳以上の患者に対して、体重に応じて設定されている。海外では、26年5月現在、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)に関する効能・効果で5つの国又は地域で承認されている。

国内では、JAK阻害剤の中でオルミエントがpcJIAの適応を持っている。

ビレーズトリ14.4エアロスフィア56吸入、同14.4エアロスフィア120吸入(ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物、アストラゼネカ):「気管支喘息(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は4年。

ICS/LAMA/LABA配合剤。ビレーズトリエアロスフィア56吸入/同エアロスフィア120吸入が19年6月に慢性閉塞性肺疾患(COPD)の適応で承認されている。有効成分の含有量が異なる製剤が、気管支喘息の適応で承認が了承された。

海外では喘息に対して、26年4月に米国で承認された。国内では、ICS/LAMA/LABA配合剤のテリルジーが気管支喘息とCOPDの適応を持っている。

ヒブサーゴ皮下注150mgシリンジ(ベピロビルセンナトリウム、グラクソ・スミスクライン):「B型肝炎ウイルス持続感染における機能的治癒」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。先駆的医薬品。再審査期間は8年。

B型肝炎ウイルス由来のmRNAを標的とするRNA分解型アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)製剤。HBs抗原も含めたHBVタンパク質の発現抑制によりB型肝炎の寛解が期待されている。

効能・効果のB型肝炎ウイルス持続感染は、疾患進行により、肝硬変に移行し、慢性肝不全、肝細胞がんなどの生命を脅かす合併症を生じる場合がある。GSKによると、日本ではB型肝炎ウイルス持続感染の患者数は約100万人と推計されている。

用法・用量は「通常、成人には1回300mgを投与1週目及び2週目は3~4日毎に週2回、投与3週目以降は24週目まで週1回、皮下注射する。投与に際しては、必ず核酸アナログと併用すること」。現在国内では、B型肝炎に対する核酸アナログ製剤として、バラクルードやテノゼット、ベムリディが承認されている。

海外でヒブサーゴは、26年5月末時点において承認されている国又は地域はない。

ヒムペブジ皮下注150mgペン(マルスタシマブ(遺伝子組換え)、ファイザー):「①血液凝固第VIII因子又は第IX因子に対するインヒビターを保有する先天性血友病患者における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新効能・新用量医薬、「②血液凝固第VIII因子又は第IX因子に対するインヒビターを保有しない先天性血友病患者における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新用量医薬品。①希少疾病用医薬品。再審査期間は①10年、②残余期間(令和14年12月26日まで)。

抗TFPI抗体。24年12月にインヒビター非保有の血友病A・Bの治療薬として承認されている。今回、インヒビター保有の血友病A・Bを追加するとともに、インヒビター非保有を含め、現在の「12歳以上かつ体重35kg以上」で設定されている用法・用量について、体重25kg以上の患者を含めることが了承された。

海外では、26年5月現在、米国、欧州等の58の国又は地域で承認されており、「インヒビターを保有する先天性血友病患者」に係る効能追加について、欧州においては26年5月に承認済み。

【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

ペグフィルグラスチムBS皮下注3.6mg「GRP」(ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)[ペグフィルグラスチム後続2]、グローバルレギュラトリーパートナーズ):「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」を効能・効果とするバイオ後続品。

持続型G-CSF製剤・ジーラスタの2番目のバイオ後続品。

イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg(デュルバルマブ(遺伝子組換え)、アストラゼネカ):「高リスク筋層非浸潤性膀胱がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

抗PD-L1抗体。カルメット・ゲラン菌(BCG)未治療の高リスクの非筋層浸潤性膀胱がん(NMIBC)に対して、標準治療であるBCGと併用して使用する。国内でNMIBCの適応を持つ初のがん免疫療法薬となる。イミフィンジは、膀胱がんに関して、25年9月に術前・術後補助療法の適応を取得している。

海外では、26年5月時点において、BCG膀胱内注入療法歴のない高リスクNMIBCに係る効能・効果で2つの国又は地域で承認されている。

ベスレミ皮下注250μgシリンジ、同皮下注500μgシリンジ(ロペグインターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え)、ファーマエッセンシアジャパン):「本態性血小板血症」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(令和13年3月26日まで)。

ロペグインターフェロンα-2b製剤。23年3月に「真性多血症」の適応で承認されており、それに続く。効能・効果の本態性血小板血症(ET)は、血液中の血小板数が過剰に増殖する骨髄増殖性腫瘍の一種であり、国内患者数は約3万人と推定されている。

海外では、26年5月時点において、ETに係る効能・効果で台湾のみで承認されている。

フルダラ静注用50mg(フルダラビンリン酸エステル、サノフィ):「同種造血幹細胞移植の前治療」を効能・効果とする新効能医薬品。事前評価済公知申請(保険適用済み)。

同種造血幹細胞移植の前治療で、疾患の限定を外すもの。

アベロックス錠400mg(モキシフロキサシン塩酸塩、バイエル薬品):「〈適応菌種〉結核菌、〈適応症〉多剤耐性肺結核」を効能・効果とする新効能医薬品。事前評価済公知申請(保険適用済み)。

ゲムシタビン点滴静注液200mg/5mL「NK」、同点滴静注液1g/25mL「NK」(ゲムシタビン塩酸塩、日本化薬):「局所進行上咽頭がんにおける化学放射線療法の導入療法、再発又は遠隔転移を有する上咽頭がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。事前評価済公知申請(保険適用済み)。

ゲムシタビン点滴静注用200mg「タカタ」、同点滴静注用1g「タカタ」(ゲムシタビン塩酸塩、高田製薬):「局所進行上咽頭がんにおける化学放射線療法の導入療法、再発又は遠隔転移を有する上咽頭がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。事前評価済公知申請(保険適用済み)。
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