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富士フイルム 次世代がん免疫治療薬の開発着手 他家iPS細胞由来CAR-T細胞で

公開日時 2019/07/05 03:50
富士フイルムは、他家iPS細胞由来のCAR-T細胞を用いた次世代がん免疫治療薬の開発に着手したと発表した。独バイエル社もこのプロジェクトに参画し、開発費用を拠出する。患者自身の細胞を用いると品質のばらつきや製造コストの高さが課題となる。他家iPS細胞は、大量培養したT細胞を活用するため、均一な品質と製造コストの低減が期待できるという。2~3年内の臨床試験開始を目指す。

開発は、富士フイルムの米国子会社で、iPS細胞の開発・製造を行うFUJIFILM Cellular Dynamics(FCDI)社と、米国のベンチャーキャピタルであるVersant社が設立する「Century Therapeutics」社が行う。有望なベンチャー企業の事業化支援実績のあるVersant社、新薬創出実績のあるバイエルと協業することで、開発を加速できると判断した。他のがん免疫療法薬の開発を含め総額2億5000万ドルを想定する開発費の9割弱をバイエルが拠出する。

FCDIは、2019年度中に稼働予定のcGMP対応の生産施設などを活用して、他家iPS細胞の樹立、細胞作製のプロセス開発、治験薬・治療薬製造などを始める。
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