中外 デジタル戦略一手に担う統括部門新設へ 10月1日付で組織改正
公開日時 2019/07/29 03:50
中外製薬は7月25日、デジタルやIT戦略を一元的に担う、デジタル・IT統括部門を新設すると発表した。これに伴い、現在のIT統括部門は廃止する。新設する部門には、デジタル戦略推進部とITソリューション部を配置。全社的に最適なデジタル戦略の企画、推進を一手に担う。このほか、現在営業本部にある海外営業推進部や、マーケティング企画部の機能を統合した新たな部を立ち上げる。一連の組織改正は10月1日付で実施する。
デジタル・IT統括部門の新設は、全社のデジタル、IT戦略を一元的にリードするため。業務効率化システムやデータの利活用など、全社のデジタル戦略を担う。なかに新設するデジタル戦略推進部では、最適なデジタル戦略や計画を推進し、ITを核にした価値創造や、プロセス革新の実行を加速する。現在の情報システム部から名称が変わるITソリューション部では、経営戦略をITの面から推進。品質とセキュリティを確保した最適なシステムの構築や運用を担う。
また、営業に関わる組織の見直しも行う。現在営業本部にある海外営業推進部や、マーケティング企画部を廃止し、機能を統合。M&Sプランニング部として新設し、調査部や薬事部などをもつプロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニットに配置する。同部署では、海外製品のライフサイクルマネジメントや海外子会社へのガバナンス体制の強化、国内のマーケティング業務を担うことになる。
このほか、トランスレーショナルリサーチ本部に早期臨床開発本部を新設する。自社品の早期臨床開発の企画と推進機能を一体化して、効率化を図る考えだ。また、経営環境変化のなかで、全社経営戦略と連動した意思決定を強化するため、事業開発部と知的財産部を、プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニットから、コーポレート組織に移管する。