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BRAF遺伝子変異大腸がんで抗EGFR抗体有効な患者群を同定 愛知県がんセンターなど

公開日時 2019/09/13 03:50
愛知県がんセンターなどの研究グループは9月12日、5000症例を超える国際共同研究の結果、大腸がんのBRAF遺伝子変異が3分類され、うち1つのタイプでは抗EGFR抗体が有効であると明らかにした。がん遺伝子パネル検査が保険適用となるなか、研究グループではこれにより、「BRAF遺伝子変異を有する患者に対し、遺伝子変異により個別化した有効な治療法を提示できるのではないか」と期待を寄せている。

研究は、遺伝子パネル検査の導入により、これまで知られていたBRAF遺伝子変異とは異なるタイプの変異が大腸がんの2、3%に存在することに注目し、抗EGFR抗体が有効か検討した。細胞株・マウスモデルを用いた検討からBRAF遺伝子変異を3分類したうえで、マウス実験の結果、がん細胞の増殖にEGFRの抗体の関与が大きいと考えられる変異タイプ3について、抗EGFR抗体の効果を調べた。

◎米国と共同でがんゲノムを解析 


同タイプは発生頻度が著しく低いため、産学連携の全国がんスクリーニングプロジェクトであるSCRUM-Japan GI-SCREENの基盤や、米国の共同研究施設の協力を得て、5000症例を超える遺伝子パネル検査を行った大腸がん症例を解析。以前から抗EGFR抗体が効かないと考えられているタイプ1以外の変異を有し、抗EGFR抗体を使用された患者を40人見つけだして効果を検討した。その結果、グループが注目していた変異タイプ3の患者では、28人中14人に抗EGFR抗体の効果があることが判明。BRAFがEGFRの影響下にあるため、EGFRを阻害すると細胞の増殖が停止し、抗EGFR抗体が有効となるとした。タイプ2で効果があったのは12人中1人にとどまった。

大腸がんは、死亡者数が年間5万人程度と多く、男女ともにがんの死因としては上位の疾患だ。進行・再発の大腸がんでは、抗がん剤による治療の前にRAS・BRAF遺伝子の異常の有無を検査し、異常がある場合は抗EGFR抗体を使用しないことになっているが、近年の遺伝子パネル検査の導入により、BRAF遺伝子にこれまで調べていた異常とは別の異常が存在することが判明。こうした患者に対し、抗EGFR抗体を使用すべきかどうか明らかになっていなかった。

研究グループは、愛知県がんセンターと国立がん研究センター、それにハーバード大学(米国)、メモリアルスローンケタリングがんセンターで構成。研究結果は、米国癌学会が発行するClinical Cancer Research誌に同日掲載された。

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