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日医・横倉会長「地域の実情踏まえた議論を」 再編・統合ありきの議論を牽制 424病院再検証要請で

公開日時 2019/10/03 03:52
厚労省が地域医療構想に基づき、全国424の公立・公的病院が再編・統合も視野に再検証することを求めたことを受け、日本医師会の横倉義武会長は10月2日の定例記者会見で、「大きな混乱を生じた地域もあり、大変危惧している」と懸念を示した。再編・統合ありきに議論が進むことを牽制した。地域により、人口構成や医療ニーズが異なり、それに応じて必要となる病床機能も異なる。また、へき地医療など公立・公的医療機関の機能が期待される側面もあり、「地域の事情は地域にしかわからないということが前提」と強調した。そのうえで、地域医療構想調整会議を中心に、「地域の実情を踏まえながら議論を尽くしていくことが重要だ」と述べた。

地域医療構想をめぐっては、2025年の必要病床数と現状との間に開きがあり、病床機能の転換も進んでいない状況にあることが指摘されてきた。厚労省はこうしたなか、がんや心筋梗塞、脳卒中、救急、小児についての実績を分析。診療実績が一定水準以下の場合や、近隣に代替できる医療機関がある場合に、「再編統合の議論」が必要として、全国424医療機関の実名を公表した。こうした動きに、地域医療現場などでは、戸惑いや混乱が広まっていた。9月27日には、厚労省医政局は、「必ずしも医療機関の統廃合を決めるものではない」、「病院が将来担うべき役割や、それに必要なダウンサイジング・機能分化等の方向性を機械的に決めるものでもない」との見解を公表していた。

横倉会長は、病床機能は地域の医療ニーズや高齢化の状況などで変化すると説明。「急激に病床再編すると、地域医療に混乱をもたらす可能性がある。患者や住民に不安を与えないようにソフトランディングしていく必要ある」と述べた。そのうえで、今回の分析結果を「地域医療構想調整会議の議論を活性化する」ことに活用する必要性を強調。「地域医療構想調整会議において今回の分析方法だけでは判断しきれない、地域の実情を踏まえながら議論を尽くしていくことが重要だ」と述べた。

再検証を要請された医療機関のなかには、医師会立病院も含まれる。横倉会長は、医師会立病院は、地域包括ケアシステムのなかで要の存在であるとの見方を示した。そのうえで、「こうした医師会病院の主たる機能は今回再検証要請の根拠となった指標が入っていない。医師会病院が果たしている役割について、今後の地域医療構想調整会議のなかでしっかり主張して地域医療提供体制を守っていく必要がある」と述べた。

◎中川副会長 公立・公的病院への公費投入「自治体に説明責任」


厚労省の「地域医療構想に関するワーキンググループ」の委員を務める、中川俊男副会長は、地域医療構想調整会議が地域の実情を勘案して最終的な方向性を決定する必要性を強調した。公立・公的医療機関等と一括りにされているが、開設基盤ごとに公費の投入や税制優遇などの温度差が大きいことなども指摘した。公立病院への地方自治体からの繰入金は2017年度実績で、8083億円。中川副会長は、「どのくらいの税金を投入し、どんな医療を提供しているか、その説明責任が自治体にある」と述べた。一方で、「不採算地区、へき地医療、障害者医療など、公立・公的病院でしかできない機能については、しっかりと税金を投入するなど、財源を使ってやるべきだ」とも述べた。中川副会長は、「公表結果は機械的に出したもの。だからこそ、現場の地域医療調整会議で実情が違うということを訴えて議論を活性化してほしい」と訴えた。

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