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アステラス 新たなT細胞医療製品創出へ Adaptimmune社と共同開発・商業化契約締結

公開日時 2020/01/15 04:51
アステラス製薬は1月14日、がん領域の細胞医療製品の開発に特化したAdaptimmune Therapeutics社(本社:米国フィラデルフィアおよび英国オックスフォードシャー州)と、がん患者を対象とした新たな多能性幹細胞由来の他家T細胞医療製品の共同開発・商業化に関するライセンス契約を締結したと発表した。契約に基づき、アステラスとAdaptimmune社は最大3つの標的分子に対して、特異的に作用する新しいT細胞医療製品候補を共同開発する。

アステラスの岡村直樹副社長(経営戦略・財務担当)は、「アステラスでは、がん免疫を研究開発戦略上のPrimary Focusのひとつに位置付け、新たなモダリティ/テクノロジーによる新たながん免疫治療法の開発に取り組んでいる」とした上で、「NK細胞に加え、T細胞はがん免疫における細胞医療戦略にとって大変重要であり、Adaptimmune社との提携により、将来的に固形がんを含むさまざまながんに対して新たな多能性幹細胞由来の他家T細胞療法を創出できる可能性がある」とコメントした。

Adaptimmune社は、がん患者向けの新たながん免疫療法製品の開発に焦点を当てた、臨床段階のバイオテック企業。遺伝子改変したT細胞を用いて、各種のがん治療を行う独自のSPEAR(特定のペプチド強化親和性受容体)T細胞技術を持つ。

■免疫拒絶を抑えた革新的な他家T細胞製品の創製、開発も

今回のライセンス契約は、アステラス子会社のUniversal Cells社を通じて行った。契約に基づき、アステラスはAdaptimmune社に最大8億9750万ドルを支払う可能性がある。各候補製品のフェーズ1試験終了までを対象とする年間最大750万ドルの研究開発資金も支払う。

一方で、今回の提携で見出された製品をAdaptimmune社が単独で開発・商業化する場合、アステラスはAdaptimmune 社から最大5億5250万ドルを受け取る可能性がある。さらに、一方の会社の単独開発により製品を商業化した場合には、売上に応じた一桁台半ばから10%台半ばのロイヤリティを相手の会社より受け取る。

共同開発では、Adaptimmune社が確立または開発中の特定のがん抗原とヒト白血球型抗原(HLA)の複合体を認識する親和性向上T細胞受容体(Tcell receptor:TCR)、がん細胞のHLA型に関わらず特定のがん抗原を認識するHLA非依存TCR、および特定のがん抗原を認識するキメラ抗原受容体(Chimeric Antigen Receptor:CAR)を同定・検証する能力のほか、フィーダー細胞を使用せずに多能性幹細胞からT細胞を分化誘導する技術を活用する。アステラスはさらに、Universal Cells社が持つユニバーサルドナー細胞と遺伝子編集技術を組み合わせることで、「免疫拒絶を抑えた革新的な他家T細胞製品の創製、開発ができると期待している」としている。
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