持田製薬 妊娠時の悪心・嘔吐治療薬Bonjesta カナダの製薬企業から日本の開発・販売権取得
公開日時 2025/12/16 04:50
持田製薬は12月15日、カナダのスペシャリティファーマのデュシェネイ(Duchesnay)社が開発した妊娠時の悪心・嘔吐治療薬Bonjestaについて、日本国内の開発及び販売に関する契約を締結したと発表した。契約に基づき持田製薬が日本での承認取得に向け開発する。2030年までの上市を目指す。
同剤は、国内未承認のヒスタミンH1受容体拮抗薬・ドキシラミンコハク酸塩と、既承認成分のビタミンB6製剤・ピリドキシン塩酸塩を有効成分とする経口配合剤。この配合剤は妊娠の悪心・嘔吐を効能・効果に欧米など世界43カ国で承認されている。日本では、日本産科婦人科学会からの要請を受けた厚労省が開発企業を公募していた。持田製薬は、「本剤を日本市場へ導入することは、日本国内のドラッグロスの解消にも寄与する」としている。
妊娠初期における悪心・嘔吐(いわゆる、つわり症状)は日本の妊婦の半数以上に見られる症状だが、妊娠時の悪心・嘔吐に対する効能で承認された医薬品は日本国内にはない。
持田製薬の榊潤一代表取締役専務取締役専務執行役員は、「妊婦さんのつわり症状による負担を軽減し、妊娠期の女性がストレスを少なく働き、生活できる環境を整えることで、女性がより健康で活躍できる社会の実現に貢献する」とコメント。
デュシェネイグループのSuzanne Paszkiewiczバイスプレジデント(グローバルパートナーシップ&事業開発担当)は、「本契約は、デュシェネイ社にとって国際的な事業拡大をさらに推進する重要な節目となる。人生のあらゆる段階における女性の健康を向上させるという共通の使命のもと、2030年までの製品上市の可能性を見据え、持田製薬とパートナーシップを結べることを誇りに思う」と話している。