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協和キリン 持続型G-CSF製剤ジーラスタの自動投与デバイスの試験開始 通院負担軽減へ

公開日時 2020/02/21 04:51
協和キリンは2月20日、持続型G-CSF製剤ジーラスタ皮下注3.6mg(一般名:ペグフィルグラスチム)の自動投与デバイスの国内臨床試験を開始したと発表した。安全性を評価するフェーズ1試験の位置づけだが、同試験のデータをもって承認申請する計画。予定被験者数は30人。

同剤の効能・効果は「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」で、がん化学療法剤投与終了後の翌日以降に、化学療法1サイクルあたり1回皮下投与して用いる。

今回開発するデバイスは、ジーラスタが翌日以降に自動投与される仕組みを搭載したもの。具体的な使用イメージは、がん化学療法と同日に、主に看護師が同デバイスを患者に貼り付ける。貼り付ける際に、同デバイスについている細い管付きの針を刺し、針だけ抜き取ることで細い管だけが残る。翌日にデバイスから細い管を介してジーラスタが自動投与される。投与終了をランプが知らせてくれて、患者自身でデバイスをはがす――との流れとなる。アムジェンが海外で販売している「NEULASTA Onpro」と同じコンセプトのデバイスだ。

協和キリンは、「ジーラスタ投与のための通院が不要になり、患者の通院負担、さらには医療従事者の負担の軽減にもつながる」としている。

G-CSF製剤は遺伝子組換え技術によって生産されるタンパク製剤。白血球の一種である好中球を選択的に増加させ、その機能を更に高める作用を持つ。これにより、がん化学療法による好中球減少症を速やかに回復させ、好中球減少症に伴うリスクを低下させる。
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