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武田薬品 新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に着手 免疫グロブリン製剤の年内上市目指す

公開日時 2020/03/05 04:52
武田薬品は3月4日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として、抗SARS-CoV-2ポリクローナル高免疫グロブリン(H-IG)の開発を開始すると発表した。すでに、日本を含むアジア、欧米など複数の規制当局と協議を進めており、早ければ年内の上市を目指す。

同社が開発に取り組むのは、「TAK-888」。上市まで「9~18か月間」(同社広報部)を見込む。武田薬品が2019年1月に買収したシャイアー社は、免疫グロブリンをはじめとした血漿分画製剤のリーディングカンパニーで、培ったノウハウやネットワークを活用し、早期の実用化に向けてアクセルを踏む。

◎回復患者の血漿で抗体精製 各国行政当局との調整進める

製剤は、新型コロナウイルス感染症から回復した患者から採取した血漿から得た病原体特異的な抗体を濃縮して精製する。抗体を患者に投与することで、患者の免疫活性を高め、回復の可能性を高めることが期待できる。通常の免疫グロブリン製剤は健康な献血者の検体から作成されることが多いが、「通常の血漿ドナーから得ることが難しい」としており、今後各国の行政当局と血漿の収集を含めた協議を進める。同社はまず、米・ジョージア州の製造拠点の隔離されたエリアで製造を開始するとしている。

新型コロナウイルス感染症をめぐっては、回復患者の血漿を重症患者に投与することで効果が得られたとの複数の症例報告が中国などからあがっている。

なお、新型コロナウイルス感染症の治療薬をめぐっては、ギリアド・サイエンシズが抗ウイルス薬・レムデシビルについて2本の国際臨床第3相試験を開始することを発表している。また、アッヴィ合同会社の抗HIV薬・カレトラ(一般名:ロピナビル・リトナビル配合剤)、富士フィルム富山化学の新型インフルエンザ治療薬・アビガン(一般名:ファビピラビル)の有効性が報告されている。


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