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【速報】薬価改定告示 効能変化再算定のゾレアは37%引下げ リクシアナは25%下げ

公開日時 2020/03/05 10:20
厚労省は3月5日、2020年度薬価基準の全面改定を官報告示した。薬剤費ベースで4.38%の引き下げ(医療費ベース=0.99%引き下げ)を4月1日に実施する。20年度改定で導入される効能変化再算定の対象品目となっている抗体製剤ゾレアは、主たる効能が気管支喘息から季節性アレルギー性鼻炎に変化したことを受けて、薬価を37.3%引下げることになった。市場規模の拡大を理由に市場拡大再算定の特例を受ける抗凝固薬リクシアナは25.0%引下げ、2月に四半期再算定として17.5%の引下げを受けたがん免疫療法薬キイトルーダは2月の薬価からさらに20.9%引下げる。企業業績への影響が大きいG1品目は70成分169品目、G2品目は124成分262品目――。今回、初めてG1ルールが適用される品目には降圧剤ノルバスク/アムロジンなどがある。

以下の「関連ファイル」から、厚労省が3月5日午前に発表した2020年度薬価改定の概要と別添資料のほか、市場拡大再算定関係の対象品目の改定率一覧の資料をダウンロードできます(5日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

新薬創出等加算のルール見直しは、一部にとどまったことから、20年度改定での影響は限定的だ。一方で、長期収載品の引下げ前倒しや、再算定の範囲拡大などが盛り込まれた。長期収載品については、長期収載品を後発品並みに引き下げる“G1・G2ルール”のサイクルをさらに前倒しし、後発品上市後10年を経過する前であっても、後発品への置き換え率が80%超の場合は、2年後の薬価改定時に置き換え率を再確認したうえで、G1ルールを前倒しして適用する。

■新薬創出等加算 適用成分数最多はノバルティス

新薬創出等加算は335成分555品目に適用される。19年10月の消費税率引上げに伴う改定では339成分591品目、18年4月改定では314成分560品目――だった。

同加算が適用される84社のうち、最も適用成分数が多いのはノバルティスファーマで24成分46品目だった。2位はサノフィ(21成分28品目)、3位タイにファイザー(19成分35品目)とヤンセンファーマ(19成分29品目)――で、外資系企業が上位を占めた。5位はMSD(12成分20品目)で、6位タイに武田薬品(10成分18品目)とノーベルファーマ(10成分11品目)の内資系企業が入った。なお、武田は傘下のシャイアー・ジャパンの4成分15品目を加えると計14成分33品目となり、5位となる。

同加算の薬価維持の水準は、国内での開発実績などをポイント化した企業要件で決まる。その企業区分は、区分1が21社、区分2が55社、区分3が8社――で、区分1は同加算の適用企業の25%を占めた。なお、厚労省は各区分の企業名を明らかにしていない。

厚労省によると、同加算の総額は770億円だった。後発品が参入するなどして同加算相当額を返還した品目は52成分120品目あり、例えば抗がん剤アバスチンや腎性貧血に用いるESA製剤ネスプ、抗うつ薬レメロン/リフレックス、排尿障害改善薬ユリーフ、喘息・COPD治療薬のスピリーバやシムビコート、疼痛薬フェントステープ――などがある。同加算の控除総額は750億円となった。

■キイトルーダ 20mg製剤は収載取り下げへ

再算定関係を見てみる。ゾレアは、主たる効能が気管支喘息から季節性アレルギー性鼻炎に変化したことを受けて効能変化再算定の特例を受けた。厚労省によると、既収載のステロイド点鼻薬の加重平均をとってゾレアの薬価と比較し、結果、ゾレアの引き下げ率は37.3%となった。

市場拡大再算定の特例を受けるキイトルーダは、1月の中医協で点滴静注100mg製剤と同20mg製剤の2品目を再算定の対象にするとしていたが、今回、20mg製剤の新薬価はなかった。厚労省によると、キイトルーダの用法・用量が1回200mg投与となることから、製造販売元のMSDから20mg製剤の薬価収載を取り下げる方針が示されているという。

市場拡大再算定は今回14成分40品目に適用される。製品別の引下げ率をみると、▽ビンダケルが25%引下げ▽サムスカが16.5%引下げ▽フェブリクが14.5~14.6%引下げ▽フェブリクの類似品としてウリアデックが14.5~14.7%引下げ、同じく類似品のトピロリックが14.6~14.7%引下げ▽レブラミドが15.0%引下げ▽リムパーザが14.2%引下げ▽ステラーラが14.2%引下げ▽パージェタが15.0%引下げ▽フェソロデックスが25.0%引下げ▽デュピクセントが20.2%引下げ▽ヘムライブラが15.0%引下げ▽アクテムラが18.5%引下げ▽アクテムラの類似品としてケブザラが18.5%引下げ▽ジクアスが17.9%引下げ――となる。

■G1は70成分169品目 G2は124成分262品目

最初の後発品収載から5年が経過して10年を経過しないもののうち、後発品への置き換え率が80%未満の先発品(希少疾病用医薬品等を除く)の薬価をルールに基づき引下げるZ2品目は、61成分154品目ある。このうち、2.0%引き下げるのは23成分49品目、1.75%引き下げるのは23成分60品目、1.5%引き下げるのは15成分45品目――だった。

後発品収載後10年を経過した先発品(希少疾病用医薬品等を除く)の薬価について、後発品価格への段階的な引き下げを行う、いわゆる「G1」「G2」「C」を見てみる。後発品置き換え率が80%以上(=後発品への置き換えが進んでいる)の「G1」区分には70成分169品目が該当した。今回、初めてG1が適用される製品はノルバスク/アムロジピンのほか、抗潰瘍薬のガスターやタケプロン、抗アレルギー薬ジルテックなどがある。G1品目の多くが2回目の適用となる。なお、G1品目は市場撤退できるルールがあるが、対象品目はないとしている。

後発品置換え率が80%未満の「G2」区分は124成分262品目あり、初めてG2が適用される製品に骨粗鬆症薬のフォサマック/ボナロンなどがある。置換え率が低く、G1、G2による引き下げを受けない品目を補完的に引き下げる「C」区分は245成分528品目ある。

■19年9月に後発品置換え率80%以上製品 8月にバイオセイム登場のネスプも

今回改定では影響を受けないが、新ルールとして、最初の後発品収載から10年を経過していない先発品(希少疾病用医薬品等を除く)のうち、今回改定を含む薬価改定で後発品置き換え率が80%以上になったもので、今回改定より後の薬価改定で改めて同置き換え率が80%以上の製品は、G1品目に該当することになった。

厚労省は、19年9月の薬価調査で後発品への置き換え率が80%以上だったリストを公表した。ピーク時に各クラスで売上トップにあり、各社の主力だった製品が並んでおり、例えば降圧剤のブロプレス、ディオバン、オルメテックや、高脂血症治療薬のリピトールやクレストール、抗血小板薬プラビックス、抗アレルギー薬アレグラ、喘息等治療薬キプレス/シングレア、抗ウイルス薬バルトレックス、抗菌薬のクラビットやゾシン――などがみられた。この多くの製品で、次回改定でG1品目に該当する可能性がある。

また、ESA製剤ネスプも同リストにあった。ネスプは19年8月5日にいわゆるバイオセイムが登場し、その約2か月後の調査で後発品シェアが80%を超えたことになる。なお、20年度改定では、バイオセイムが収載された時点で、先発品のバイオ医薬品はG1・G2ルールの対象となるルールが導入されている。

■後発品の価格帯 理論上最大値の5価格帯はなし 4価格帯に2製品

後発品の価格帯について、20年度改定では、価格帯の集約により改定前よりも薬価が引き上がることを抑制するため、改定前薬価が価格帯の加重平均値を下回る品目について別途加重平均を行い、これを改定後薬価とする新ルールが導入された。これまで、1価格帯の集約が議論されてきた後発品だが、このルールの導入で理論上最大5価格帯となる。

実際には、後発品の価格帯の数ごとの成分規格数は、4価格帯が2、3価格帯が41、2価格帯が181、1価格帯が852――となり、実際には1価格帯が大半を占める結果となった。

このほか、不採算再算定品は96成分219品目あった。なかでも最も引上げ率が大きかったのは、白内障等治療薬グルタチオン2%1mLで、現行21.10円が42.20円に倍増することになった。基礎的医薬品は306成分763品目が該当した。
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