上野厚労相 2026年度診療報酬改定「最後までしっかり詰めていく」 大臣折衝臨む
公開日時 2025/12/24 04:49

上野賢一郎厚労相は12月23日の定例会見で、2026年度診療報酬改定について「保険料負担抑制の努力を継続しながら賃上げや物価高に適切に対応していく必要がある。地域の医療を守るという観点から最後までしっかりとした詰めを行っていきたい」と述べた。2026年度予算編成をめぐっては近く、上野厚労相と片山さつき財務相との大臣折衝が行われる見通し。
政府は26年度診療報酬改定の本体改定率をプラス3.09%とする方向で最終調整を進める。上野厚労相は具体的な改定率への言及は避けつつ、「保険料負担の抑制努力を継続しながらも、賃上げあるいは物価高に適切に対応していく必要がある」との認識を示し、「そうしたこともしっかりと反映していくことが大切だ」と強調した。
◎OTC類似薬見直し 「自維の合意踏まえてしっかりと検討したい」
会見では、OTC類似薬の保険給付見直しにも触れ、「現段階で具体的な内容は決まっていない」とした上で、「対象医薬品や配慮を必要とする方の具体的な範囲などについて、合意を踏まえてしっかりと検討していきたい」と述べた。
OTC類似薬の保険給付見直しについては、自民党と日本維新の会が新たな制度創設で合意。両党の政調会長による合意文書では、OTC類似薬77成分、1100品目を対象に薬剤費の4分の1の追加負担を求める方針を掲げている。なお、子どもやがん・難病患者、低所得者などの要配慮者に対しては追加負担を求めない考えも示している。