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独BI 2型糖尿病薬ジャディアンス、医療用薬売上トップ製品に 新型コロナで約7億円相当寄付

公開日時 2020/04/14 04:51
独ベーリンガー・インゲルハイム(BI)は4月13日、2019年の医療用医薬品事業の売上トップ製品が2型糖尿病に用いるSGLT2阻害薬ジャディアンス(一般名:エンパグリフロジン)になったと日本法人を通じて発表した。同剤の売上は21億5200万ユーロ(約2600億円)で、前年比47%増だった。この急成長は、心血管疾患既往の2型糖尿病患者の心血管疾患リスクを低下することを示した大規模臨床試験「EMPA-REG OUTCOME試験」の結果が背景にある。これまで売上トップだったCOPD治療薬スピリーバは20億5800万ユーロ(約2500億円)で、15%減だった。

同社は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、ドイツ本社での決算会見及びWeb会見を取りやめた。日本法人広報部によると、日本事業の業績は「発表のタイミングを含めて検討中」としている。

独BIの医療用薬事業の売上は139億6100万ユーロ(約1兆7000億円)で、前年比11%増だった。同事業の研究開発費は30億4200万ユーロ(約3700億円)で、同事業の売上の21.8%を占めた。心血管代謝疾患、腫瘍領域、呼吸器疾患、免疫疾患、中枢神経系疾患、網膜症――の研究開発に重点的に投資する。

■新型コロナ 新しいウイルス中和抗体を探索

新型コロナの世界での感染拡大を受けて、独BIはグローバル支援プログラムを立ち上げて、ニーズの高い全世界の医療機関や地域社会に対して経済的な支援、防護用資材、医薬品の寄付を行うことを決めた。例えば緊急支援として580万ユーロ(約7億円)相当の寄付金と現物寄付を行うとし、これには防護マスク、消毒剤、吸入器、医薬品などが含まれる。

また、呼吸器疾患を強みのひとつとする同社は、治療薬の研究にも着手。新しいウイルス中和抗体を探索中で、このウイルスを標的とする化合物を求めて、分子ライブラリ全体のスクリーニングを行う。複数の研究コンソーシアムなどの新型コロナウイルスプロジェクトにも積極的に参画する。

独BIのフベルトゥス・フォン・バウムバッハ会長は、「ベーリンガーインゲルハイムは、新型コロナウイルスと闘う世界的ムーブメントに積極的に参画していく」とし、「今は非常事態だが、このようなときだからこそ、医療ニーズが高い分野に貢献するという我々の使命を切実に感じている」とコメントしている。
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