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日医 コロナ禍も大手調剤黒字で「22年度診療報酬改定での配分見直し」に早くも言及

公開日時 2020/08/27 04:52
日本医師会は8月26日の会見で、2020年4~6月の調剤薬局の経営状況について、大手、中堅調剤薬局の営業利益率は黒字とのデータを示した。中川俊男会長は、「医科は多くの医療機関が大幅な減収だ。調剤医療費は構造的に打撃が少ない構造になっている」との見解を表明。「医科、歯科、調剤のバランスは公平でなければいけない」と強調した。「仮に医科、調剤の差がこのまま推移すれば、次期診療報酬改定の配分見直し(医科:歯科:調剤=1:1.1:0.3)も必要。今後の動向を注視したい」としている。新型コロナウイルス感染症の影響で医療機関経営が打撃を受けるなか、日本医師会は医療機関の経営支援を強く要請している。医療機関の経営への打撃が懸念されるなかで、22年度診療報酬改定議論がスタートに先んじて牽制した格好だ。

◎医科との対比を説明 調剤売上高は「医科ほど減っていない」 大手、中堅減収傾向も

日医はこの日、21年3月期第1四半期(2020年4~6月期)のデータを分析した結果を示した。調剤薬局とドラッグストアについて、「調剤関連事業の売上高が対前同期比プラスの企業がある」とした。資料では、薬局やドラッグストアを実名で示した。ただ、実際にプラスに転じたのは、ドラッグストア大手4社(ウエルシア、スギ、ツルハ、キリン堂)のほか、大手、中堅調剤チェーンのなかでは日本調剤のみで、他の企業はいずれも減収となっている。なお、日本調剤は、19年度に過去最高のM&A、出店数としており、これが大きく売上に寄与している。日医は、「M&A、新規出店、長期処方が主要因」としたが、「2020年度調剤報酬プラス改定も一部寄与した」と指摘した。

調剤中堅については減収傾向を示している(▲1.0~▲5.9)が、医科病院・診療所の医業収入は対前年同期比▲10%かそれ以下であると説明。「医科の病院、診療所ほど減っていない」とした。売上高営業利益率については大手、中堅すべての企業で前年同期比での落ち込みを見せているが、「医科は赤字」であるのに対して、黒字であると指摘した。

また、処方箋枚数は減少しているものの、処方箋単価は上昇していることも図示した。処方箋単価は、薬剤料と技術料からなるが、薬剤料については、「長期処方によって1枚の処方箋に日数の多い薬剤が載ることで上昇するが、長期的には均されていく」と指摘。一方で、調剤料については、「医科に比べて長期処方の影響が少ない」との見解を示した。

そのうえで、「長期処方の影響については一年を通してみる必要があるが、仮に医科、調剤の差がこのまま推移すれば、次期診療報酬改定での配分見直しも必要」とした。

◎日医・中川会長 調剤医療費「構造的に打撃が少ない構造」

中川会長は、4~6月のデータ分析について、あえて着目したと説明。「医科の医療機関は大幅な減収。それに対して、ここで取り上げたところは打撃が非常に少ないことに注目した」と述べた。そのうえで、「悪いことをしているわけではない」と断ったうえで、「構造的に調剤医療費は打撃が少ない構造になっている。調剤報酬も診療報酬も、そういう仕組みになっていることを申し上げた。医科、歯科、調剤のバランスは公平でなければいけないと思っている。医療費の財源配分が、医科:歯科:調剤が1:1.1:0.3という割合でいいのか、と一貫して主張している」と述べた。中川会長は、会長選出馬時の政策提言で、「安全と安心の公的医療保険の持続と強化」を掲げ、「あるべき財源配分(医科技術、調剤等)について徹底的に議論する」としていた。

薬局は株式会社であり、医療法人とは経営も異なる。松本吉郎常任理事は、「医療法人と営利企業である法人とでは構造が違うのではないか。内部留保の問題にもつながるが、そういう問題がある。配当ができるというのが大きな問題ではないか」と指摘。一時浮上した“薬局法人”についても、「検討すべきだ」との考えを示した。また、「0.3という数字も問題だが、病院の調剤もということを考えてほしい」と述べた。


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