小野とBMS ロシュと抗PD-L1抗体関連特許のライセンス契約締結 26年までロイヤルティ受領
公開日時 2020/11/10 04:49
小野薬品は11月9日、小野とブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)がロシュグループとの間で、ロシュが手掛けるがん免疫療法薬の抗PD-L1抗体・アテゾリズマブ(一般名、製品名:テセントリク)に関する全世界の特許ライセンス契約を締結したと発表した。米国でBMSと小野がロシュに対して特許侵害訴訟を提起したのち、一旦取り下げていた。
今回の契約に基づき、ロシュは契約一時金を支払うとともに、2020年1月1日~26年12月31日の期間のアテゾリズマブの全世界における売上に対して1ケタ台のロイヤルティを支払う。一時金及びロイヤルティは小野が25%、BMSが75%の割合で分配される。一時金の金額など詳細な経済条件は現時点では開示していない。
小野とBMSは17年1月に、米メルクとの間で、メルクが手掛ける抗PD-1抗体・ペムブロリズマブ(一般名、製品名:キイトルーダ)に関する特許ライセンス契約を締結している。小野とBMSが保有する用途特許と物質特許が有効であると確認した上で、▽キイトルーダの販売を許諾する▽メルクは小野とBMSに6億2500万ドルの契約一時金を支払う▽メルクは小野とBMSに17年1月1日から 23年12月31日までキイトルーダの全世界売上の6.5%、24年1月1日から26年12月31日までは2.5%をロイヤルティとして支払う――ということで合意した。一時金などは小野が25%、BMSが75%の割合で得ている。