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IQVIAジャパン 25年度までの国内市場規模10.4~10.6兆円 新薬含む特許品成長率は+9.9~10.9%

公開日時 2020/11/25 04:51
IQVIAジャパンは11月24日のメディアセミナー「COVID-19が医療用医薬品市場に与える影響と今後の展望」で、2025年度までの国内市場規模は10.4~10.6兆円となり、成長率は△0.9~+0.1%になると見通した。21年度以降の自律成長(数量成長)は、+4~5%の水準を期待するものの、毎年薬価改定の影響が△6~△4%程度あるとして、「その成長を相殺する」と見通した。一方で新薬を含む特許品の5年成長率は+9.9~10.9%という高い水準を見込んでおり、「毎年薬価改定の中で非常に力強い成長が期待でき、投資継続の対象ともなり得る」とした。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う患者の受療行動の変化や毎年薬価改定など制度面での影響を織り込んだ日本市場のスナップショットを公開した。国内医療用医薬品市場は2015年度の11.2兆円をピークにマイナス成長に移行しており、20年度までの過去5年間の成長率は△0.9~△0.7%の10.6~10.8兆円となっている。20年度から25年度までの見通しについてIQVIAは、COVID-19流行による患者の受療行動変化が継続して緩やかなマイナス成長となると分析。5年CAGR△0.9~+0.1%で10.4~10.6兆円規模になると見通した。

なお、COVID-19の影響については、20年度で△1700億円~△1500億円と見込んでいる。4月(第1波)の緊急事態宣言下で前年比△11.7%を記録したものの、8月(第2波)は前年比△6.9%で第1波の影響より弱まっていた。新型コロナに伴う外出自粛による受診抑制で全体の処方せん枚数は減少したものの、長期処方の増加により、錠数レベルではそのマイナス影響が一部相殺されたと分析している。

◎毎年薬価改定を含む医療費削減総額は3兆円以上

毎年薬価改定の影響をみた。2年に1回の通常改定の規模は16年度、18年度ともに8000億円前後だった。これに対し21年度以降については、毎年薬価改定(薬価中間年改定)が見込まれる21年度、23年度、25年度は4200億円規模。一方、通常改定のある22年度、24年度は6500億円規模を見込んでおり、毎年薬価改定を含む医療費削減総額は25年度までの5年間で3兆円以上に相当するとした。

◎25年度までの上市新薬で1.2~1.3兆円規模

特許品市場については、20年度で6.3~6.4兆円規模。うち約2.3兆円が25年度まで特許切れで長期収載品に移行するほか、残りの約4兆円が特許継続先発品となり、その成長率も+5.4~+6.4%、約5.4兆円まで市場規模を拡大すると推計した。さらに、21~25年度に上市される新薬が1.2~1.3兆円規模で見込まれることから、25年度の特許品市場全体は6.6~6.7兆円規模に成長し、その成長率も+9.9~+10.9%とプラス成長が見込めるとの見解を示した。

◎スペシャリティ薬・バイオ薬が市場成長の牽引役に

今後の日本市場を牽引するスペシャリティ医薬品とバイオ医薬品の動向もみた。市場全体に占めるスペシャリティ医薬品の割合は2015年度の31.0%が20年度には36.3%に拡大。25年度は43.2~44.2%まで成長するとした。5年成長率は+2.9~+3.9%で、国内医療用医薬品市場の成長率を上回ると予測している。一方、バイオ医薬品についても、15年度の市場シェア15.0%が20年度には23.3%に拡大。25年度には29.4~30.4%まで成長するとした。スペシャリティ医薬品と同様に、こちらも継続投資により、5年成長率は+4.2~+5.2%と見込んでいる。


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