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日医工 富山第一工場における製造管理・品質管理の調査報告を公表 企業風土改革に努める

公開日時 2021/01/14 04:52
日医工は1月13日、富山第一工場における製造管理及び品質管理に関する調査概要を公表した。調査は2020年3月から実施。不適切なOOS処理(規格外試験)については、主に富山第一工場で製造した使用期限内の438品目、1万7038 ロットの製造記録並びに電子的に記録した試験記録を調べた。一方、安定性試験の未実施および安定性試験の不適合結果についての処理に関する調査では、未実施だった製剤への安定性試験を順次実施した。その結果、疑義の生じた製品は外部弁護士の意見を踏まえ、「随時市場から回収する措置」を実施。その結果、昨年4月以降、7回におよぶ自主回収を行った。なお、1月13日も38製品の自主回収(クラスⅡ)を発表している。(関連記事

◎富山第一工場で製造した428品目、1万7038ロットのログ調査を実施

同社が公表した製造管理及び品質管理に関する調査報告は、①適切なOOS処理、②安定性試験の未実施及び安定性試験の不適合結果についての処理-の2つをベースとしている。OOS処理については、富山第一工場で製造した438品目(1万7038ロット)のログ調査を行い、出荷試験の適切性の確認と使用期限内の出荷済み製品の参考品の品質再確認を昨年 12 月末までに終了した。また、安定性試験が未実施だった製剤に関する安定性試験を順次実施。過去の安定性試験において規格に適合しない結果となった製品については市場流通品の品質のリスク評価を行い、こちらも12 月までに調査を終了した。

◎外部弁護士の意見を踏まえ、「随時、市場から回収する措置を実施」

こうした調査結果を踏まえ、同社は不適切な試験を繰り返し行った製品、GMPの手順に違反して出荷した製品、市場流通品の品質について疑義が残る製品-などを抽出。外部弁護士の意見も踏まえて、随時、市場から回収する措置を実施した。なお、自主回収は、これまでに20年4月、5月、7月、9月、11月、12月、そして21年1月13日の計7回にわたり行っている。

◎外部弁護士による事実調査・原因調査 企業風土の改革など改善指導も

外部弁護士による事実調査・原因調査、改善策の検討も行った。TMI 総合法律事務所所属の約20名の弁護士による調査を実施。同社役員、従業員へのヒアリング、過去の試験記録や各手順書を含む各種GMP資料の確認・精査。実地調査による不適切なOOS処理・逸脱処理や、安定性試験の未実施・処理の問題に係る事実関係やその根本原因について調査・検討が行われた。その結果、OOS 管理や逸脱管理に関する手順書の明確化、初期試験結果の棄却・再試験等の条件の明確化、教育訓練の徹底、組織体制の見直し、企業風土の改革など多岐に渡る改善指導が行われたという。

◎新品質方針“安心と信頼への約束”に従い全役員・全従業員の意識改革に努める

日医工は1月13日の38製品の自主回収をもって一連の調査が完了したことを報告した。吉川隆弘副社長名で公表した「調査終了のご報告」の中で、関係者に対し、度重なる自主回収をお詫びするのと同時に、「引き続き改善策の実施に努め、ジェネリック医薬品の信頼回復に向けた企業努力を継続してまいります」と強調した。また、「改善策の一つである弊社の風土改革の一環として、新品質方針“安心と信頼への約束”に従って、全役員・全従業員の意識改革に努め、患者に寄り添うジェネリック医薬品を生み出すための医薬品メーカーとして取り組む」と強調した。


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