キッセイ薬品は３月１日、補体C5a受容体阻害剤「アバコパン（開発番号：CCX168）」を国内製造販売承認申請したと発表した。同剤は、2019年3月に、厚労省から「顕微鏡的多発血管炎及び多発血管炎性肉芽腫症」の効能又は効果で希少疾病用医薬品の指定を受けている。

顕微鏡的多発血管炎及び多発血管炎性肉芽腫症は、抗好中球細胞質抗体（ANCA）関連血管炎に分類される。同剤は、ANCA関連血管炎に対し、補体 C5a受容体を阻害することによって抗炎症作用を発揮する、ファーストインクラスの経口投与可能な薬剤。

同社は2017年 6月 、ビフォー・フレゼニウス・メディカル・ケア・リーナル・ファーマ社（本社：スイス）から国内での同剤の独占的開発・販売権を取得していた。本申請に伴って発生するマイルストンの支払いについては、2021年３月通期業績予想に織り込み済みとしている。なお、同剤はANCA関連血管炎治療薬として、現在欧米で承認申請中。