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田辺三菱製薬・上野社長 「中期経営計画21-25」を発表 医薬品を核に予防・治療・予後でソリューション提供

公開日時 2021/03/04 04:51
田辺三菱製薬の上野裕明代表取締役社長は3月3日、記者会見に臨み、「中期経営計画21-25」を発表した。中枢神経、免疫炎症領域を中心に「プレシジョン・メディシン」を実現。さらには、米国と日本を中心とした事業強化と新たな顧客接点の確立に向けて「アラウンドザピルソリューション」を展開することを盛り込んだ。医薬品を核に、治療だけでなく、予防から予後にかけてソリューションを提供することで、同社の強みである中枢神経領域と免疫炎症領域などで成長する姿を描いた。上野社長は、「“この疾患のことなら田辺三菱製薬“と呼ばれる強みを築き上げる」と力を込めた。今回の中計は、三菱ケミカルHDの傘下となって初めて策定するものとなる。上野社長は、「新生田辺三菱製薬グループとして、中期経営計画の達成に全力で取り組む」と熱く語った。

◎“新生”田辺三菱製薬をアピール 新たなビジョンとミッションを提示

新生田辺三菱製薬として歩みを始める“第一歩”に際し、上野社長は会見冒頭で、「まず考えたのが、当社が未来の社会でどうあるべきか、その存在意義だ。これまでの私たち、これからのヘルスケア、そして私たちがどこに向かうべきかを含め、見つめ直すことから始めた」と切り出した。2007年に合併して発足以降、イムセラやカナグルなどのブロックバスターを上市し、ラジカヴァの上市で米国において自社販売基盤を構築するなど、目指してきた国際創薬企業の姿にたどり着いたとの見方を示した。そのうえで、「未来のヘルスケアを想像し、私たちが社会に提供できる価値と存在意義を考えたときに、新たなビジョンとミッションが必要だと考えた」と続けた。

◎希望ある選択肢を創造することが企業の存在意義となる

新たなミッションとして掲げるのが、「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を」。上野社長は、創業300年以上の歴史のなかで、「世界的にも有効な治療薬のない病に対し、医薬品を届けるべく、諦めず粘り強く挑み、その都度答えを出してきたことが当社に受け継がれてきたDNAだ」と語り、多様な選択肢を提供してきたとの見方を示した。さらに、「テクノロジーの進化が可能性を拡げるなか、病と向き合う人にとって薬だけではない時代がやってくる。どんなに環境が変わっても希望ある選択肢を作り続けていくことこそが私たちの存在意義だと改めて認識した」と強調した。

そのうえで、2030年の未来を洞察し、取り巻く環境からバックキャストしてビジョンを策定した。上野社長は、「医療の現場が病院だけでなく在宅へと拡がり、患者や家族の満足度が重視されるなか、日々の生活に溶け込んだトータルケアが求められると捉えた」と説明。“一人ひとりに最適な医療を届けるヘルスケアカンパニー”をビジョンに掲げた。

◎「プレシジョン・メディシン」と「アラウンドザピルソリューション」

新中計では、2030年に向けた成長戦略の骨子としては「プレシジョン・メディシン」と「アラウンドザピルソリューション」を骨子に据えた。なかでも注力するのは、同社が強みを有する中枢神経領域と免疫炎症領域だ。

中枢神経領域では、ラジカヴァで培った創薬情報の多い筋萎縮性側索硬化症(ALS)を入り口に、原因遺伝子や病態生理が共通する神経難病に対し、疾患の遺伝子をいち早く特定し、新たなモダリティに挑戦する姿を描いた。この日、米国・ボストンエリアにニューロディスカバリーラボを開設することも発表し、標的遺伝子の検証と特定に力を入れる考えを示した。日本の拠点である横浜研究所と湘南アイパークでは、特定した遺伝子からの創薬を行う両輪を回すことで、創薬ターゲットを見出し、最適なモダリティを組み合わせることで、革新的新薬を生み出したい考えだ。すでに、核酸医薬や遺伝子治療でプロジェクトも進行中として、ステージアップにも意欲をみせた。

あわせて、ALSの振動の震えを補足した早期診断支援ソリューションや、服薬支援ソリューションを提供することで、治療薬を起点に、予防から予後にかけて切れ目のないソリューションを提供することで、患者と患者家族のQOL向上に寄与することに意欲をみせた。上野社長は、「ソリューションの起点となるのは、今後も治療薬だと考えている」と表明。「製品価値をさらに広げていく」考えで、早期に患者に治療参画してもらい、治療開始後も予後を見据えて治療継続を促すような、トータルで患者や患者家族をサポートするビジネスモデルを展開する考えを示した。得られたノウハウを似通った疾患群に対して活かすことで、ビジネスチャンスを広げることに意欲を示す。こうした取り組みを通じ、新たな顧客との接点を確立したい考えだ。

免疫領域では、全身性強皮症、全身性エリテマトーデスを中心に患者を層別したフェノタイプ創薬に挑戦する考えを示した。

◎“一人ひとりに最適な医療を届けるヘルスケアカンパニー”を実現する

上野社長は、「当社が培ってきたDNA、かつてない希望のある選択肢を生み出してきた創薬力と発想力だ。これをもってプレシジョン・メディシンとアラウンドピルを展開し、(ビジョンである)“一人ひとりに最適な医療を届けるヘルスケアカンパニー”を実現する。これはひとえに当社が社会において、病と向き合うすべての人に希望ある選択肢を届けていくためだ」と強調した。
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