小野薬品 オプジーボで尿路上皮がん術後補助療法を一変申請
公開日時 2021/04/01 04:48
小野薬品は3月31日、がん免疫療法薬の抗PD-1抗体オプジーボ点滴静注(一般名:ニボルマブ)について、尿路上皮がんにおける術後補助療法の効能を追加する一変申請を行ったと発表した。
今回の承認申請は、根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がん患者の術後補助療法として、オプジーボ単剤療法をプラセボと比較した多施設国際共同無作為化二重盲検第3相試験「CheckMate-274(ONO-4538-33)試験」の結果に基づくもの。オプジーボ単剤240mg投与群はプラセボ群と比較して、主要評価項目である全無作為化患者およびPD-L1発現レベルが1%以上の患者における無病生存期間(DFS)で統計学的に有意な延長を示した。安全性は、オプジーボ単剤療法でこれまでに認められているものと一貫していたとしている。
尿路上皮がんは腎盂、尿管、膀胱、尿道に発生する腫瘍で、そのほとんどが膀胱がん。日本では年間約3.7万人が新たに膀胱がんと診断され、年間約1.1万人の死亡が報告されている。
膀胱がんの標準治療は術前補助化学療法とそれに続く根治的切除術だが、根治的切除後の経過観察では50%以上が再発するとされる。転移性がんとして再発した患者の予後は不良なことから、再発抑制を目的とした術後補助療法への医療ニーズは高いと考えられている。