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アデュカヌマブ迅速承認の衝撃 米バイオジェン株一時前週末比64%高 エーザイ株もストップ高に

公開日時 2021/06/09 04:52
米FDAがアルツハイマー病治療薬・アデュカヌマブを迅速承認したことは、日米の株式市場に大きなインパクトを与えた。FDAの発表のあった6月7日午前(米東部時間)は、米株式市場でバイオジェンの株価が急騰した。一方、米国から数時間遅れで取引を開始した6月8日の東京株式市場でもエーザイの株価が急騰し、値がつかない状況が続いた。18年ぶりとなるアルツハイマー病治療薬の承認に、世界中の投資家の動きが活発化し、両社の株式の買い注文が殺到したのだ。結果的に東京株式市場のエーザイ株はこの日、最期まで値がつかず、終値は東京証券取引所のルールに基づいて9251円となった。製薬株がここまで注目されたことは近年稀という。

◎エーザイ株 米ADRが56%上昇 東京株式市場8日午前で19%高

野村アセットマネジメントは、6月7日の米FDAによるアデュカヌマブの迅速承認と、その後の株式市場の動向についてレポートをまとめた。それによると、FDAがアデュカヌマブを迅速承認したとの発表を受け、バイオジェン株は急騰し、前週末比で一時64%高まで上昇した。一方、エーザイ株は、米ADR(預託証券)が56%上昇したと解説。東京株式市場の動向については、6月8日午前の取引でストップ高買い気配の19%高となっていることを紹介している。

◎独立系投資顧問会社ACI 「素晴らしい社会的インパクト」

さらにレポートでは、野村アセットマネジメントと戦略提携している米国の独立系投資顧問会社のアメリカン・センチュリー・インベストメンツ社(ACI)の見解として、「この発表はアルツハイマー型認知症患者にとって大きな希望となり、素晴らしい社会的インパクトとなるだろう。そして神経変性疾患全般に対する科学的発展の可能性を期待するものである」と期待感を表明している。さらに、ACTのESG調査チームの見解として、「バイオジェン社に対し、ESGの観点でも高く評価しており、世界中に先進的な医療をもたらし、そのコストを引き下げていく姿勢は、社会的インパクトのある非常に有望な企業」と持ち上げた。

◎バイオジェン・ヴォナッソスCEO Webcastで「本当に素晴らしい日だ!」

バイオジェンのミシェル・ヴォナッソスCEOは6月8日午前(米東部時間)に投資家向けのWebcastに臨み、「きょうはアルツハイマー病患者と、そしてサイエンスとバイオジェンにとって本当に素晴らしい日だ」と強調した。Webcastで同社は、「アデュカヌマブはアルツハイマー病の病理学の定義に取り組む最初で唯一の薬剤になる」と紹介したほか、「軽度認知障害(MCI)および軽度認知症患者の新たなマーケットを開拓することになる」と強い期待感を表明した。
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