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厚労省・20年度概算医療費 前年度1.4兆円減の42.2兆円 過去最大の減少幅 コロナ禍で受診控え顕著

公開日時 2021/09/01 04:51
厚労省保険局調査課は8月31日、「2020年度概算医療費」の年度集計を発表した。医療費は前年度より1.4兆円減の42.2兆円(前年度比3.2%減)となった。新型コロナウイルス感染症に伴う受療行動の変化などで過去最大の減少を記録した。受診延日数は前年度比8.5%減、逆に1日当たり医療費は5.8%増となった。一方、調剤医療費(電算処理分)は、前年度比2.6%減の7.5兆円で、処方せん1枚当たり調剤医療費は前年度比7.2%増の9849円だった。後発医薬品の割合は、数量ベース(新指標)で前年度比1.7%増の82.1%だった。

概算医療費とは、医療機関からの診療報酬の請求(レセプト)に基づいて、医療保険・公費負担医療分の医療費を集計したもの。労災や全額自費等の費用が含まれないため、国民医療費の約98%に相当する。

◎コロナ以外の患者の受療行動の変化が影響

20年度の医療費動向の総額は42.2兆円で、19年度の43.6兆円より1.4%減少した。直近の医療費は、2016年度の41.3兆円、17年度の42.2兆円、18年度の42.6兆円と年々増加していた。この背景には2025年度にピークを迎える高齢化に伴う医療需要の増加が大きく影響した。ただ、20年度は新型コロナの影響もあり、コロナ以外の患者の受診控えが発生するなど、例年とは異なる受療行動もあったことから、医療費の伸びに一定程度のブレーキがかかったといえる。

この傾向を象徴するように受診延日数は、入院が前年度比5.8%減、入院外が10.1%減、調剤が9.3%減と減少幅は大きくなっている。一方で1日当たり医療費の伸びは、入院が2.6%増、入院外が6.4%増、調剤が7.3%増となった。年齢層別では、未就学者の1人当たり医療費の減少幅が15%を超える大きな減少となっている。

◎小児科31.5%減、耳鼻咽喉科24.4%減、一般内科10.1%減

診療科別の医療費はいずれもマイナスとなった。特に入院外について、医科診療所の主たる診療科別の伸び率を見ると、小児科は受診延べ日数が31.5%減、耳鼻咽喉科は24.4%減と減少幅は他の診療科に比べ大きいことが分かる。なお、一般内科も10.1%減となった。

◎調剤医療費 前年度比2.6%減


20年度調剤医療費(電算処理分)の動向を見ると、伸び率は前年度比2.6%減となり、うち薬剤費の影響が1.4%減だった。薬剤料については、処方せん枚数が前年度比9.2%減だったのに対し、処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率は8.1%増で、結果として1.8%の減少となった。新型コロナに伴う受診控えなどから、通常より処方期間を延長していることがうかがえる。

◎薬効分類別では抗生物質製剤、化学療法剤、呼吸器官用薬がマイナス影響

薬効分類別に薬剤料をみると、「抗生物質製剤」が前年度比27.3%減、「化学療法剤」が18.9%減、「呼吸器官用薬」が17.8%減と大きなマイナス影響を示す一方で、「腫瘍用薬」が9.8%増、「生物学的製剤」が8.4%増とプラスで推移した。

処方せん1枚当たり薬剤料では、「抗生物質製剤」が前年度比20.0%減、「化学療法剤」が10.7%減、「呼吸器官用薬」が9.4%減と、こちらも減少する一方で、「その他の代謝性医薬品」や「腫瘍用薬」などは増加していることも分かった。

◎後発医薬品割合は82.1% 都道府県別の最高は沖縄県の89.5%

後発医薬品割合(数量ベース、新指標)は、20年度末(21年3月)時点で82.1%だった。
月次別にみると、20年7月の使用割合が減少している。この結果について保険局調査課は、後発医薬品の収載により「後発医薬品のある先発医薬品」が増えたことが要因と分析している。都道府県別に見ると、20年3月時点では沖縄県が89.5%で最も大きく、徳島県が78.4%で最も小さい。前年度との差異を見ると、徳島県が4.1%(使用割合=78.4%)で最大、富山県が0.7%(84.1%)で最小となった。
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