旭化成ファーマ・青木社長 「骨検週間」に骨粗鬆症の疾患啓発イベント開催 TVCMの放映や身長測定も
公開日時 2021/10/21 04:51
旭化成ファーマの青木喜和代表取締役社長は10月20日の記者会見で、骨粗鬆症の疾患啓発活動「骨検週間」のイベントを実施すると発表した。世界骨粗鬆症デーの10月20日から26日にかけてTVCMの放映や、身長測定イベント「CHECK-2cm(チェックマイナスニセンチ)」を通じ、骨粗鬆症の疾患啓発に特化した活動を行う。青木社長は、「いくら製薬企業が良い薬を開発しても、患者が治療に至らなければ、我々は患者に真の貢献が出来たとは言えない」と述べ、骨検週間を通じ、「これを一般の方々に広めたい」と強調した。
「骨粗鬆症は、自覚症状が無いまま進行することが多く、なかなか自分自身では気づきにくい。治療している患者は潜在患者を含めて2割程度に過ぎない」-と青木社長は指摘する。骨粗鬆症患者は日本国内に1280万人いる。実際に骨粗鬆症が原因で骨折すると、患者のみならず家族のQOL低下や経済的負担の増加を招くことから、社会的に極めて大きな問題となる。ところが骨粗鬆症は痛みなどの自覚症状がない。結果的に、ちょっとした転倒で骨折した時に初めて気づくことが多い。よって骨の検査を普及させる活動が求められるという訳だ。
◎「昔の自分と背くらべ」をコンセプトとしたTVCM
こうした社会背景を踏まえ、同社は、骨密度検査やDXA検査など、簡単にできる骨の検査を普及する活動に注力することになった。「骨検週間」(10月20日~26日)においては「昔の自分と背くらべ」をコンセプトとしたTVCMを放映する。さらに、体験型の骨密度測定イベント、身長測定イベントなどを実施。「CHECK-2㎝」を紹介することで、「気づきにくい」骨粗鬆症のサインに「気づいてもらえる」ようにメッセージを発信する。このほか、宮崎県・延岡市役所やイオン延岡ショッピングセンターなどに「骨検ポスター」を掲載、ショッピングセンター内では身長測定イベントを開催するなど、様々な取り組みを用意した。
青木社長は、「骨粗鬆症の正しい情報を分かりやすく提供することで、病気に対する皆さまの理解を促したいと考えている」と述べ、「必要な治療を早く始めることで、日本の高齢者のQOL改善に貢献することを目指したい」と強調した。