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22年度調剤報酬改定 調剤料組み換えで「調剤管理料」新設 調剤管理加算の患者目線で議論紛糾

公開日時 2022/01/31 05:30
中医協総会は1月28日、調剤料を組み替え、対物業務を評価する「薬剤調製料」と、対人業務を評価する「調剤管理料」を新設することを了承した。一方で、複数の医療機関から6種類以上の内服薬が処方された患者に薬学的分析を行った評価として新設される、調剤管理加算(調剤管理料)について支払側が反発。支払側の間宮清委員(日本労働組合総連合会「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)は、「患者は好き好んで薬を多く服用しているわけではない。そこに点数をつけられるのは患者の負担としては非常に大きい」と述べ、「今回は見送ったほうがいいのではないか」と迫った。最終的に厚労省側が改定後に実態を検証し、結果によっては加算の廃止を含めて改めて検討することを条件に了承された。

◎対物業務の点数“薬剤調製料”は一本化

22年度調剤報酬改定では、調剤料を「薬剤調製料」と「調剤管理料」に組み換え、整理する。薬剤調製料は、薬剤調製や取り揃え監査業務など、いわゆる対物業務を評価。これまでの日数に応じた評価を廃止し、一本化する。

一方で、調剤管理料は、処方内容の薬学的分析、調剤設計などの調剤料で評価されていた対人業務に加え、薬剤服用歴管理指導料の薬歴管理などの評価を含めて整理。「7日分以下」、「8日分以上14日分以下」、「15日分以上28日分以下」、「29日分以上」の4段階にわけ、評価する。

◎調剤管理料 日数に応じた4段階で診療側・有澤委員「現場の感覚に合う」

支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、「純粋な作業の部分を薬剤調製料として投薬日数にかかわらず一律の点数にしたことは歓迎する」と述べたうえで、調剤管理料について「処方日数に応じた段階的評価がいまだ残っていることには違和感を覚える。現場に配慮した激変緩和だとは思うが、調剤料の5段階が調剤管理料になって4段階で整理されたというところで終わりではなく、今後実態を検証しながらさらなる階段の整理が必要だ」と主張した。

これに対し、診療側の有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)は、「医薬品を使用する日数によって薬学的知見に基づく分析や管理などの重みづけは変わることは、現場の感覚に合うものであり、一定程度の日数設定の提案は妥当だ」と理解を求めた。

◎調剤管理加算 6種類以上の内服薬処方の初来局や処方変更で

調剤管理料をめぐっては、複数の医療機関から6種類以上の内服薬が処方された患者に必要な薬学的分析を行った場合の評価として、「調剤管理加算(調剤管理料)」を新設する。初めて来局する患者と、処方内容が変更された場合にのみ、算定できる点数として提案された。

◎支払側・松本委員「ポリファーマシー是正の方向性に逆行」

支払側の松本委員は、「ポリファーマシー是正の方向性に逆行するものであり、違和感を覚える。今後、加算の有無によって減薬の状況に差がないかを検証し、場合によっては加算を廃止することも検討すべきだ。薬局の現場においては慎重な運用をぜひお願いしたい」と要望した。

診療側の有澤委員は、「ポリファーマシー、特に6種類以上では副作用の発現率が高くなるなど、患者への配慮が重要になる。薬局では一元管理し、飲み合わせの確認や必要に応じて医療機関への相談を行っているが、複数の医療機関から6種類以上の薬が出ている場合には特に重要な取り組みとなり得る」と理解を求めた。

これに対し、支払側の間宮委員が反発。「患者は好き好んで薬を多く服用しているわけではない。そこに点数をつけられるのは患者の負担としては非常に大きい」と述べた。事務局が当初、6種類以上の調剤に時間がかかるための評価として提案していたが、最終的に“薬学的分析”という決着になったことを指摘し、「話が変わってきている。(点数を)つけるための理由を考えて変わってきているのではないか。現場の薬剤師の先生方が本当につけてほしいと思っているのか、非常に疑問だ。この時点では納得できていない。今回は見送ったほうがいいのではないか」と迫った。

診療側の有澤委員は再度、「1医療機関のなかでポリファーマシーということではなく複数の医療機関にかかったなかで、薬剤師がしっかり患者さんの薬物療法を支援するという意味合いでご理解いただきたい」と理解を求めたが、支払側の間宮委員は、「飲み合わせや医薬品の組み合わせはこれまで、きちっと見てきていただいている。薬剤師に非常に負担がかかっているということであれば考えた方がいいが、データからはほとんどそういうことはなかった。実態を調査して決めればいいのではないか。今回は本当に見送ったほうがいいのではないか」と再度迫った。

◎調剤管理加算の実態検証 結果に応じて“廃止”含めた検討が条件に

厚労省保険局の紀平哲也薬剤管理官は、中医協総会での議論を踏まえ(関連記事)、対象範囲や算定要件を限定的にしたと説明。「加算の有無によって減薬の状況に差がないかを検証し、場合によっては加算を廃止することも検討すべきではないか、という意見もいただいた。今後行うこととして設定させていただくことでいかがか」と理解を求めた。

支払側の間宮委員は、「重要なことは患者自身がたくさん薬を飲んでいるという自分の体に注意を向けることが大事で、費用がかかるということをきちっと薬局で説明していただくことだ」と述べ、患者負担についての説明を厚労省、薬局双方に求めた。

◎調剤基本料 同一グループ店舗数の多い薬局、敷地内薬局は引下げへ

調剤基本料については、同一グループ全体の処方箋回数の多い薬局に加え、同一グループの店舗数が多い薬局についても評価を引下げる。また、いわゆる敷地内薬局に対する評価である「特別調剤基本料」の点数をさらに引下げ、敷地内の医療機関に服薬情報を提供しても算定できないとした。

支払側の松本委員は、「大型チェーン薬局や敷地内薬局については経営効率が極めて高いことに加え、患者中心の医薬分業を推進する観点からもさらなる適正化が必要だ。店舗数に着目して低い基本料を設定するといった対応は妥当だ」と述べた。

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