ヴィアトリス製薬がスズケングループと共創未来グループとの取引を４月から開始することが明らかになった。これまではアルフレッサHDとメディパルHDの２社の広域卸と取引していたが、広域４卸と取引することになる。後発品を中心に供給不安が広まるなかで、オーソライズド・ジェネリック（ＡＧ）のニーズが高まっていると判断。増産とともに取引卸の拡充に踏み切った。流通網を広げ、面での浸透を狙う。ヴィアトリス広報部は本誌取材に対し、「事実関係のコメントは差し控える」としたうえで、「高品質な医薬品を適切により多くの患者さんにお届けすることは当社の責務と考えている」と話した。

同社は、疼痛薬プレガバリンＡＧとリリカ、消炎・鎮痛薬セレコキシブＡＧとセレコックス、降圧剤アムロジピンＡＧとノルバスク、降圧剤ドキサゾシンＡＧとカルデナリン、片頭痛薬エレトリプタンＡＧとレルパックス――の同一成分のＡＧと長期収載品５製品をポートフォリオに有する。

後発品の供給不安をきっかけに代替需要も増加するなかで、大手調剤チェーンや医療機関の取引卸と一致しないケースも増えてきた。こうした現場の状況に対応するため、今回の対応に踏み切った。

ヴィアトリス広報部は本誌取材に、グローバル方針のリーダーシップ、パートナーシップ、アクセスの３本柱で構成する「Global Healthcare Gateway」に基づき、「日本においても治療薬への“アクセス”は非常に重視している」と強調。「“アクセス”は日本でも拡充する。高品質な医薬品を適切により多くの患者さんにお届けすることは当社の責務と考えている」とコメントした。