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武田薬品とエムスリー 「症状」の検索で疾患情報にアクセス 「Docpedia CaseSearch」を共同開発

公開日時 2022/04/21 17:55
武田薬品とエムスリーは4月21日、希少疾患を含む疾患情報を症状から「m3.com」上で検索できる「Docpedia CaseSearch」を共同開発したと発表した。患者の気になる症状を医師が入力し、症状と関連性の疑われる複数の疾患情報を瞬時に得ることができる。これにより医師は疾患該当性の検討や特定を行うことで、患者の早期診断や適格な治療提供までの時間短縮が期待される。武田薬品は、希少疾患の早期診断率向上を支援するエコシステムの構築に注力しており、エムスリーとの共同開発もその一環。希少疾患の認知度向上と、医師や医療従事者が病気で悩む患者やその家族に、早期に価値提供できる環境整備を支援する。

診療経験の中で医師の50%が1か月に原因不明の症状に出会い、その約80%がインターネット検索を使って情報収集するという。Googleやヤフーなどの検索エンジンを医師が活用することも多いが、特に「症状」から「希少疾患」の情報を収集するという主旨においては、国内の9割以上(31万人超)の医師が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を通じ、日常の情報収集シーンに合わせて簡便に利用できる環境を整えることが最適と判断。武田薬品からエムスリーに働きかけたという。

共同開発した「Docpedia CaseSearch」は、希少疾患の診断を支援するために作成された検索サービス「PubCaseFinder」(ライフサイエンス総合データベースセンター:DBCLS)に蓄積されている症状と疾患を結び付けたデータベースを利用する。これを「m3.com」と組み合わせることで、より多くの医師が精度の高い希少疾患の情報にアクセスできるよう設計した。

◎武田薬品 希少疾患を取り巻くエコシステムの形成・改善を通じて価値提供したい


武田薬品の古田未来乃・ジャパンファーマビジネスユニット(JPBU)プレジデントは4月19日に行ったグループ取材の中で、希少疾患については、患者団体やKOL(キーオピニオンリーダー)に限らず、競合他社も巻き込み、さらにテクノロジーの会社ともコンソーシアムを組んで、「どうすれば診断が進むかを考えサポートする」という活動に注力する方針を説明していた。今回のエムスリーとの共同開発もその一環。同社は、「治療薬の創出にとどまらず、希少疾患を取り巻くエコシステムの形成・改善を通じ、患者・家族に価値提供できる優れたパートナーを目指し、他企業とのパートナーシップを用いて、様々な希少疾患の患者の健康に貢献したい」と強調している。

◎エムスリー 製薬企業とも積極的に協働しながら医療課題の解決に取り組む

一方、エムスリーも、「Patient Centricityの考えのもと、製薬企業とも積極的に協働しながら、エムスリーグループのサービス・機能の拡充や、それらの複合的な組み合わせにより、医療課題の解決に取り組む」と強調した。なお、「Docpedia CaseSearch」はm3.comの機能としてサービス提供を開始しており、同社もメルマガなどを通じ、広く活用を告知していくことにしている。

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