東京地裁 エディロールカプセルの用途特許権侵害訴訟 中外製薬の請求棄却 沢井製薬と日医工が勝訴
公開日時 2022/05/30 04:50
東京地裁は5月27日、活性型ビタミンD3製剤・エディロールカプセル 0.5㎍、同0.75㎍の特許権(用途特許・第5969161号)を侵害するとして、中外製薬が沢井製薬と日医工の2社を訴えた特許権侵害訴訟で、原告の請求を退ける判決を下した。判決を受け中外製薬は、「当社は判決の内容を踏まえた上で、今後の対応を検討してまいります」とコメントした。
同訴訟は、2020年2月17日に沢井製薬と日医工がエディロールカプセルの後発品の製造販売承認をそれぞれ取得したことを受け、用途特許を取得している中外製薬が20年5月26日に東京地裁に当該後発品の生産、輸入、譲渡等を求める訴えを提起していた。東京地裁の判決は、中外製薬の用途特許(前腕部骨折抑制)が特許無効であることから請求を棄却するというもの。
◎沢井製薬、日医工がコメント公表
東京地裁の判決を受け、沢井製薬と日医工の2社はそれぞれコメントを発表。沢井製薬は、「本製品の製造販売の継続に何ら問題が生じることはございません。今後も、知的財産権を尊重したうえで、患者さんならびに医療関係者の方々が安心して本製品をご使用いただけるように取り組んでまいります」と強調した。
日医工は、「今後も知的財産権の尊重とエルデカルシトールカプセル 0.5㎍、0.75㎍「日医工」の安定供給に努めつつ、ジェネリック医薬品の普及のため、患者様や医療関係者の皆様が安心してご使用いただけるよう取り組んでまいります」とコメントした。