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「中医協には医療制度を正しく機能させる役割も」 退任挨拶で診療側・城守委員 中医協の存在意義に一石

公開日時 2022/09/15 04:49
9月末で中医協委員を退任予定の診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は9月14日の中医協総会で挨拶し、「中医協は単に財源配分を決定するだけではなく、医政局等で策定された医療制度を正しく機能させるという大変重要な役割も担っている」との考えを示した。医療政策色の強いテーマについて、中医協での議論を前に、一定の方向性が示されることが増えるなかで、中医協のあり方について自身の見解を語った。城守委員は、「診療報酬上の制度設計に関しては、専門職が委員を務める中医協の場で主体的に議論し、決定すべきではないか」と述べ、”中医協軽視”の雰囲気を牽制し、中医協の存在意義について一石を投じた。

城守委員は、「医療政策色の強いテーマに関して、中医協の外で一定の方向性が示決められることが、従来もあったが近年その傾向が顕著になりつつある。診療報酬上の詳細な制度設計にまで言及されるテーマも出てきている」との認識を表明。中医協の役割が財源配分の決定にとどまり、“中医協の守備範囲、役割が狭められてきているのではないか”など、中医協軽視ともとれるような声まであがっているとした。

城守委員は、「確かに中医協は医療政策を議論する場ではないが、診療報酬上の制度設計をするためには算定要件や施設基準の設定議論が必要になる。様々な要件設定をするにあたっては、保険収載する医療技術などが患者さんに安全でかつ適切に提供されるのか、また技術導入によって地域医療提供体制に歪みが生じないかなどを議論する必要が出てくる。必然的に医療技術を規定する制度のあり方に踏み込んだ議論になることは当然あると明言する。その認識を厚労省も含めたすべての皆様に共有していただきたいと強く思う」と述べ、中医協外で先んじて議論が進む現状への課題認識を示した。「中医協は安易に、その守備範囲を狭めてはいけない」と強調した。

中医協委員には、「今後も中医協軽視の雰囲気を吹き飛ばす優れた議論を積み重ね、中医協の存在意義と重要性を示していただくことを強く期待する」とエールを送った。

なお、日本医師会は茂松茂人副会長を次期中医協診療側委員の後任として推す方針。

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