協和キリン ルミセフで掌蹠膿疱症の適応追加を申請
公開日時 2022/09/16 04:50
協和キリンは9月15日、ヒト型抗ヒトIL-17受容体Aモノクローナル抗体製剤・ルミセフ皮下注(一般名:ブロダルマブ(遺伝子組換え))について、掌蹠膿疱症の適応追加を一変申請したと発表した。承認されれば、掌蹠膿疱症(Palmoplantar Pustulosis、以下「PPP」)に対する初のIL-17経路阻害薬となる。
PPPは、掌蹠(手のひらや足の裏)に無菌性の水疱や膿疱が繰り返し生じる難治性の皮膚疾患。病変発現部位が人目につきやすいことや、掌蹠の症状に伴う痛みや痒み、関節痛等を伴うことにより、生活の質が損なわれやすい疾患であることが知られている。
同剤は、インターロイキン(IL)-17 受容体Aに対するヒト型抗体で、IL-17受容体Aに特異的に結合することにより炎症性サイトカインであるIL-17A、IL-17A/F、IL-17F、IL-17Cなどの機能を阻害する。2016年7月に既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として、世界に先駆けて日本で承認を取得。20年11月には強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎の適応を追加した。
同社の鳥居義史研究開発本部長は、「今回、PPPを治療する初のIL17経路阻害薬として申請した」とした上で、「PPPにおいては、手のひらや足の裏の症状により患者さんの日常生活に支障が出るため、患者さんの生活の質を改善する新たな治療薬が求められている。当社は、本剤が PPP患者さんのアンメット・メディカルニーズに応える薬剤となることを強く期待している」とコメントしている。