米国Zoom Video Communications社の日本法人ZVC JAPANは３月７日、塩野義製薬が社内外のコミュニケーション基盤をZoomに刷新したと発表した。既存のプレゼンテーションツールとの連携ができることに加え、「多くの医療従事者が最も使い慣れていて、医師らの間でも馴染みがある」などの理由からZoomが採用された。

塩野義製薬はこれまで、コミュニケーション基盤として「Microsoft Teams」を利用し、医師とのWeb面談時にはプレゼンテーションツールと連携可能なCiscoの「Webex」を用いていた。今回、Webexの契約更新タイミングもあり、社内外向けコミュニケーション基盤が検討された。Zoomが採用されたのは、既存のプレゼンテーションツールとの連携、シングルサインオンでのアクセス、塩野義製薬が設定するクラウドアセスメント要件――がクリアできるという前提のほか、医療従事者のデジタル環境や現場ＭＲからのZoomへの切替要望が決め手になった。

Zoomには既に切り替えており、現在4000人超の国内全社員を利用できる。例えば使用頻度の多いeMRでは１日４～５回、医師とのWeb面談に使っているほか、各地域で行われている講演会などでもZoomウェビナーが利用されているという。

塩野義製薬は今後、ハイブリッド環境に対応した働き方改革や、ＭＲ活動に役立つ情報を見つけるためのデータ分析の推進など、同社が目指すプラットフォームとしてのHaaS（Healthcare as a Service）構築に向けた環境づくりにおいても、Zoomの活用を検討していく考え。