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小林化工 医薬品製造販売業許可を4月1日付で廃止へ 睡眠誘導剤の成分混入に伴う健康被害者の補償は継続

公開日時 2023/03/23 04:51
小林化工は3月22日、医薬品製造販売業許可を4月1日付で廃止すると発表した。同社が製造販売承認を有する医薬品を3月31日付で薬価削除し、翌4月1日に承認整理する予定。なお、一連の問題のきっかけとなった2020年12月の経口抗真菌剤イトラコナゾール錠への睡眠誘導剤の成分混入で健康被害に遭われた方々への補償については、「最後まで責任をもって全うする」としている。

経口抗真菌剤イトラコナゾール錠への睡眠誘導剤の成分混入に端を発した小林化工の問題は、今年4月の医薬品製造販売業許可の廃止で、製薬会社としての役目を終える。この問題は死亡2例を含む健康被害が240人余りに及ぶなど社会問題化した。その後に行った厚労省や福井県による立ち入り調査では、虚偽報告やデータの改ざんなど薬機法と関連省令の違反が多数明らかになり、福井県から過去最長となる116日間の業務停止命令を受けた。

同社はその後、21年5月に旧経営陣を退任させるなど経営体制を刷新。同年12月にはサワイグループHDとの間で、福井県あわら市にある小林化工の矢地工場、清間工場など医薬品製造設備等と関連人員をサワイ側が譲り受けることで合意。同社は、22年3月31日に製造業許可を取り下げ、医薬品製造・品質管理の全機能をサワイグループHDの新設子会社「トラストファーマテック」に移管した。トラストファーマテックは23年4月の本格生産開始に向けて組織体制の準備に取り組んでいる。「年間20億錠以上」(24年)の生産体制を確立に向け、コンプライアンス意識の向上や、Quality Cultureの醸成で全従業員対象の研修を実施した。

ただ、小林化工に端を発した後発品の問題は、その後の後発品の品質や安定供給など社会問題化するきっかけを作った事件として製薬業界、医薬品卸、医療関係者に重い影を落としており、。いまだ、その影響は尾を引いている。同社は22年6月に製造販売承認を取得していた233製品の薬価を削除し、販売を中止すると公表。当該233製品については経過措置期間満了時期を23年3月31日として薬価削除の申請手続きを進めてきた。これに沿って4月1日付で承認整理し、小林化工としての医薬品製造販売業許可を廃止することになった。

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