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ギリアド・サイエンシズ 多剤耐性HIV-1感染症治療薬・レナカパビルを承認申請 初のカプシド阻害薬

公開日時 2023/06/05 04:49
ギリアド・サイエンシズは6月2日、多剤耐性HIV-1感染症治療薬・レナカパビルを日本で承認申請したと発表した。承認された場合、HIV-1感染症に対する初のクラスとなる「カプシド阻害薬」に分類される薬剤で、かつ唯一の年2回投与の治療選択肢となる。同社は、「HIV流行の終結に向けて、全てのHIV陽性者においてウイルス抑制が可能となる治療が求められており、レナカパビルの承認により、未だに残るアンメットメディカルニーズが軽減されることが期待される」としている。

同社によると、レナカパビルは、既承認の他の抗ウイルス薬とは異なる「複数の過程における作用機序」を有する。in vitro試験では現在ある薬剤クラスとの交差耐性は認められていない。承認された場合、レナカパビルは現在の治療法では十分にウイルス抑制ができない成人HIV陽性者にとって、年2回投与の新たな治療選択肢となる。

今回の申請は、多剤治療歴を有する多剤耐性HIV-1陽性者を対象とした、最適なバックグラウンドレジメンとの併用で、レナカパビルを6カ月毎に皮下投与した場合の安全性と有効性を評価した第2/3相無作為化プラセボ対照多施設共同試験のデータに基づく。

被験者は、中央値で9種類の抗ウイルス薬による治療歴がある。36人の被験者は、14日間の機能的単剤療法期に、治療不成功となったレジメンに、レナカパビルの錠剤またはプラセボを上乗せするいずれかの投与群に2:1の割合で無作為に割り付けられた。

主要評価項目は14日間の機能的単剤療法期終了時にHIV-1RNA量がベースラインから0.5log10copies/mL以上減少した被験者の割合とした。その結果、レナカパビル投与群の被験者の87.5%(n=21/24)において、14日間の機能的単剤療法期終了までに、HIV-1ウイルス量が0.5log10copies/mL以上減少したのに対し、プラセボを投与群は16.7%(n=2/12)だった。最も多くみられた有害事象は、注射部位疼痛、注射部位腫脹、注射部位紅斑だった。

多剤併用の抗レトロウイルス療法により、多くのHIV陽性者における効果的なウイルス抑制とエイズ発症防止が可能になった。一方、薬剤耐性により、一部のHIV陽性者においては十分なウイルス抑制効果が得られず、HIV治療にて依然としてアンメットメディカルニーズが存在する。
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