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アストラゼネカ 医療者と患者をつなぐサポートツールの提供を開始 免疫介在性有害事象の早期発見へ

公開日時 2023/07/18 04:50
アストラゼネカは7月14日、医療従事者と患者とのコミュニケーションをサポートするツール「つたわる君」の提供を開始したと発表した。免疫療法を受けている肺がん・消化器がん患者の免疫介在性有害事象の早期発見・治療介入を促し、がん治療の継続を支援することが目的。ツールの活用を通じ、患者が自身の症状を医療従事者に伝えやすくなるとともに、免疫介在性有害事象の早期発見・早期介入につなげることで、効果的なマネジメントにつながることに期待を寄せている。

◎確認した症状から免疫介在性有害事象の逆引きも

ツールは、「説明ボード」、「問診票」、「逆引きマニュアル」で構成。説明ボードは、イラストを活用。頭痛や息苦しさ、吐き気などの症状を選びやすいようにした。症状の程度も、「我慢できない」や「気のせいかもしれない」などの平易な言葉で、選択を可能とした。問診票は患者さんにページを取り外して渡すことを可能としたほか、医療従事者間の申し送りにも活用できるよう工夫を凝らしている。「逆引きマニュアル」では、確認した症状からどのような免疫介在性有害事象が発現しているか推測できるとしている。

免疫介在性有害事象をめぐっては、治療期間中あるいは治療終了後のあらゆる時点で発現する可能性があり、重篤化した場合、時に致死的な経過をたどることがある。どの臓器に発現するかを事前に予測することは難しく、また、適切な管理方法も確立していないのが現状。
早期発見・治療介入が重要になるが、患者からは、「有害事象を言葉で説明しにくい」、「些細な初期症状を伝えにくい」といった声があがっており、今回のツールでこうした課題克服の一助となりたい考え。

同社執行役員の田中倫夫メディカル本部長は、「つたわる君が患者さんと医療従事者間のコミュニケーションに行動変容をもたらすきっかけとなり、患者さんがより納得した治療を受けられることを期待している」とコメントしている。


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