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後発品追補収載 初後発は5成分 レブラミドに3社6品目参入 DPP-4阻害薬の後発品の収載なし

公開日時 2023/12/07 04:52
厚生労働省は12月7日、2023年12月の後発品等の薬価基準追補収載を官報告示した。8日に収載する。同省によると、初めて収載される後発品(投与経路別)は5成分13品目。このうち抗造血器悪性腫瘍薬・レブラミドカプセル(一般名:レナリドミド)に3社6品目の後発品が参入し、この中にはブリストル・マイヤーズスクイブ販売のオーソライズド・ジェネリック(AG)も含まれる。一方で、8月に初後発として承認されたDPP-4阻害薬・ジャヌビア錠/グラクティブ錠(シタグリプチンリン酸塩水和物)の後発品は収載されなかった。

◎収載される後発品等は63品目、09年度以降で最も少なく 初後発でAGは2製品に参入

今回収載された後発品等は21社63品目で、この品目数は2009年5月収載以降で最も少ない。初後発はレブラミドのほか、▽抗パーキンソン病薬・トレリーフOD錠(ゾニサミド)、▽抗不整脈剤・ベプリコール錠(ベプリジル塩酸塩水和物)、▽短時間作用型β1選択的遮断薬・オノアクト点滴静注用(ランジオロール塩酸塩)、▽ドライアイ治療薬・ジクアス点眼液(ジクアホソルナトリウム)――の5成分。レブラミドとオノアクトの後発品は今年2月に、トレリーフ、ベプリコール、ジクアスの後発品は8月に承認された。

また厚労省によると、今回収載された初後発のうちAGは2成分で参入した。ひとつはレブラミドのAG、もうひとつはトレリーフのAGで、トレリーフAGの製造販売元は住友ファーマプロモとなる。

◎レブラミド後発品 沢井製薬、富士製薬も参入

ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)が製造販売するレブラミドには、沢井製薬、富士製薬、ブリストル・マイヤーズスクイブ販売の3社の後発品が参入する。ブリストル・マイヤーズスクイブ販売のAGを含め、後発品の効能・効果は▽多発性骨髄腫、▽5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群――の2つで、いわゆる“虫食い効能”での参入となる。なお、先発品のみの効能・効果となる再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫は27年3月1日まで、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫及び辺縁帯リンパ腫は25年12月20日まで、それぞれ再審査期間が残っている。

◎トレリーフ後発品はAGのみ

レブラミド後発品以外はいずれも1社参入となる。住友ファーマのトレリーフには住友ファーマプロモのAGのみ参入する。オルガノンのベプリコールにはトーアエイヨーの後発品が、小野薬品のオノアクトには富士製薬の後発品が、参天製薬のジクアスには東亜薬品の後発品がそれぞれ参入する。

◎ザイティガ、エフィエント、アミティーザの後発品も収載なし

一方で、8月に初後発として承認されたジャヌビア/グラクティブ(シタグリプチン)のほか、前立腺がん治療薬・ザイティガ錠(アビラテロン酢酸エステル)、抗血小板薬・エフィエント錠(プラスグレル塩酸塩)、慢性便秘症治療薬・アミティーザカプセル(ルビプロストン)――の各後発品は今回収載されなかった。

厚労省は本誌らの取材に、ジャヌビア/グラクティブの後発品の承認を取得したサワイグループホールディングスのグループ会社のメディサ新薬が、そもそも薬価収載希望を提出しなかったのか、途中で収載希望を取り下げたのかは明らかにしなかった。

ジャヌビア/グラクティブの後発品は、DPP-4阻害薬としても初の後発品ということで話題を集めていた。このような中でジャヌビアを製造販売するMSDは10月26日、沢井製薬とメディサ新薬に対し、メディサ新薬のシタグリプチン製剤がMSDの特許権を侵害しているとして特許侵害訴訟及び仮処分申請を東京地裁に行ったことを発表していた。
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