GSK RSVワクチン「アレックスビー」 感染リスク高い50~59歳への適応拡大を申請
公開日時 2023/12/14 04:49
グラクソ・スミスクライン(GSK)は12月12日、RSウイルスワクチン「アレックスビー筋注用」について、RSウイルス(RSV)による感染症に罹患するリスクの高い50~59歳の成人への適応拡大を承認申請したと発表した。同ワクチンは現在、60歳以上を対象に承認されており、今回の申請は接種対象者の拡大となる。GSKは50歳代に対するRSVワクチンの申請を行った最初の企業となった。
同ワクチンは膜融合前型の遺伝子組換えRSウイルスF糖タンパク質(RSVPreF3)抗原と、GSK独自のAS01Eアジュバントを組み合わせたもの(=アジュバント添加RSVPreF3候補ワクチン)。60歳以上に対する用法・用量は、「抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解し、通常、60歳以上の者に1回0.5mLを筋肉内に接種する」。
RSVはヒトの気道に感染し、健康な非高齢成人においては感冒様症状のみで自然軽快することがほとんどだが、RSVにより慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、慢性心不全などの病態が悪化し、肺炎、入院、死亡などの重篤な転帰につながる可能性がある。基礎疾患のある高齢成人ではより重症化するリスクが高くなるといわれている。成人におけるRSV感染症に対して主に支持療法が行われているなか、今年9月にアレックスビーが国内初のRSVワクチンとして承認された。